2025年8月10日未明、中国四川省成都市で激しい雷雨の最中、市民が夜空を旋回する黒い長い影を撮影した。時刻は午前4時17分、「低く重い牛のような大きなうなり声」を耳にした住民が空にカメラを向けると、閃光を背に長い黒影が雲間を波打つように移動し、旋回を繰り返したのち消えていったという。
撮影者は「最初に低い声を聞いて目が覚め、ベランダに出たらさらに迫力のある音が響き、頭皮がぞわっとした」と語る。動画はSNSで急速に拡散し、「昨夜、私も竜の声を聞いた」といった共鳴コメントが相次いだ。
(市民が撮影した「竜」とされる黒い影、2025年8月10日未明、中国四川省成都市)
成都市での目撃は今回が初めてではない。今年5月4日にも、市内で暴雨を撮影中に鮮明な長い黒影が空を上下に遊走する様子が記録されている。さらに5月2日には陝西省西安市でも、複数の目撃者が「三体の竜が輪を描き、追いかけ合っていた」と証言。黒影の速度や姿勢から、航空分野の専門家も「飛行機など通常の航空機とは考えにくい」との見方を示している。
(市民が撮影した「竜」とされる黒い影、2025年5月4日、中国四川省成都市)
(市民が撮影した「竜」とされる黒い影、2025年5月2日、中国陝西省西安市)
中国各地で相次ぐ「竜」らしき影と大きなうなり声は、いまから約90年前、中国遼寧省営口市で「中国最後の竜」とされる生物が発見された「営口竜墜落事件」を想起させる。当時、連日の大雨の後に竜が地上で発見され、長さ10メートルを超える体、鹿のような角、緑色の鱗を持っていたと記録されている。その遺骸写真は当時の新聞にも掲載され、多くの見物客が押し寄せたという。

SNSでは「十二支で唯一見たことがないのが竜だ。先祖は本当に見ていたのかもしれない」との声も広がる一方、無神論を掲げる当局が過去に「空に舞うビニール袋説」で説明したことへの皮肉も飛び交っている。真相は依然として夜の雲間に隠されたままだ。


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