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トランプ氏 50日以内に和平交渉なければ ロシアへ100%の二次関税

2025/07/16
更新: 2025/07/16

7月14日、トランプ大統領はホワイトハウスで訪問中のルッテNATO事務総長と会談した。その後の記者会見で、もしロシアが50日以内にウクライナとの和平協定を結ばなければ、米国はロシアに対して最大100%の厳しい「二次関税」を課すと発表した。同時に、トランプ大統領はNATOを通じて、ウクライナにパトリオットミサイルを含む高度な兵器を提供すると表明した。

先週、トランプ大統領は月曜日(14日)にロシアに関する重要な発表を行うと述べていた。予想どおり、今朝NATO事務総長のルッテ氏と会談した後、大統領はNATO経由でウクライナに武器を供与するだけでなく、ロシアへの二次関税を実施する方針も明らかにした。専門家によると、もし本当に100%の二次関税が実施されれば、ロシア経済に致命的な打撃を与える可能性があるということだ。

米大統領トランプ氏は「我々はNATOに大量の武器を供給する。これらの武器を納入し、費用の100%を負担するのはNATO諸国だ」と述べた。

この発言は、米国がウクライナに最新鋭の兵器を提供し、その費用と輸送をNATOが負担するという意味だ。供与される兵器の中には、ウクライナが強く求めていたパトリオット防空ミサイルシステムも含まれる。

トランプ氏は「彼らはすぐにこれらの武器を前線や各戦場に運ぶだろう」と述べた。

ルッテNATO事務総長は次のように述べた。
「これはヨーロッパ各国が費用を負担するという意味だ。我々はこれに対応する。指摘のとおり、各国が迅速に装備をウクライナに送った後、米国が補充することも意味しており、速度が極めて重要だ」

さらにトランプ大統領は、プーチン大統領に対し強い圧力をかけた。もし50日以内に和平合意が成立しなければ、米国はロシアに対して100%の二次関税制裁を発動すると強調した。つまり、ロシアからの輸出品を購入する全ての買い手が、100%の関税制裁を受けることになる。多くの専門家は、ロシア経済が大きな打撃を受けるとみている。

共和党のグレアム上院議員は「彼はロシアのためにずっと扉を開いていたが、その扉はもうすぐ閉まる」「中国、インド、ブラジルがロシアから石油、石油製品、その他の物資を購入している。それがプーチン氏が戦争を継続するための資金源だ」と語った。

トランプ氏の政策が大きく転換した背景には、プーチン氏に対する失望があるようだ。

トランプ氏は次のように語っている。
「(プーチン氏と)電話を切るたびに『良い会話だった』と感じていた。するとその後、ミサイルがキーウや他の都市に飛んでいくんだ。不思議だ。こうしたことが3、4回起きた。話し合いが全く意味を持たなかったのだ。私は彼を“殺人者”と呼びたくはないが、簡単にはいかない人物だということは長年かけて証明されている」

同日、ウクライナのゼレンスキー大統領はキーウで、トランプ氏のウクライナ特使であるケロッグ氏と会談した。両者はウクライナの防空強化などについて意見を交わし、ゼレンスキー大統領はこの会談が非常に有意義だったと評価した。

ウクライナ大統領 ゼレンスキー氏は次のように語った。
「私たちはトランプ大統領からのすべてのメッセージ、力強い決断、武器供与の再開、そして超党派の支援に深く感謝している」

その一方で、戦場では依然として激しい砲火が続いている。ロシア国防省によると、ロシア軍はウクライナ東部の三つの村を再び占領し、同時に北東部のスームィおよびミコライウを空爆した。この攻撃で一部の建物が損傷し、火災も発生したが、死傷者は報告されていないとのことだ。