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中国 専門家「消費者権利の重大な侵害」

プライバシー協定を拒否したら車から締め出された 中国スマートEV

2025/06/17
更新: 2025/06/17

中国製のスマートEVを購入した男性が、プライバシー協定への同意を拒否したところ、所有者資格を剥奪され、車を使えなくなる事態が起きた。

問題の車は長安汽車傘下のエネルギー車(NEV)ブランドである深藍汽車(Deepal)のセダン「深藍L07」。

今回、浙江省温州市の車所有者が、車両アプリから提示された「広告配信への同意」を含む新たなプライバシー協定(個人情報の使用に関する同意)に同意しなかった結果、「車主」から「ゲスト」モードに格下げされた。格下げとなったため、車両のロック解除、遠隔駐車、充電予約などの主要機能が使えなくなり、また物理的な鍵も最初からないため、所有者は雨の中で車に入れず立ち尽くすなどの被害を受けた。

この事例だけでなく、他のユーザーからも同様の苦情が相次いでいるという。中国メディア「大象新聞」が報じた。

過去にも同社はユーザーの許可なく広告を強制配信し、謝罪と再発防止を約束したばかりだった。しかし新たな協定文には再び「広告配信への同意」が求められてきた。

専門家は、「アプリを通じた車両制御が前提となるスマートEVにおいて、メーカーが恣意的にアクセスを制限するのは、消費者権利の重大な侵害であり、法的にも問題がある」と警鐘を鳴らす。

中国ではすでに、EV車のリモートロックや電力遮断がメーカーによって行われた事例が複数報告されている。さらには、走行映像などの個人データがメーカーによって無断でSNSに公開されるなど、プライバシー保護の概念そのものが崩れつつある。

 

「広告配信への同意」を含む新たなプライバシー協定のスクリーンショット

 

プライバシー協定に同意しなかったため、「車主」から「ゲスト」モードに格下げされた画面。(スクリーンショット)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!