最近、「国際金価格」は歴史的な高値を更新した後、調整に入っており、中国国内の金飾ブランドの価格も同様に下がっている。金価格が連続して急落したというニュースが急速に広まり、多くの人々の関心を集めた。しかし、中国の異なる地域の金宝石店では、まったく異なる市場状況が見られた。
4月4日のデータによると、ニューヨーク商業取引所の6月金先物価格は1オンス3035.40ドルで取引を終え、2.76%の下落を記録し、週の初めの上昇分をすでに消し去った。世界的な貿易争端が激化する中、投資家は市場の大幅な下落による損失を補うために金を大量に売却し始めた。その週の国際金価格は累計で2.53%下落した。
4月5日、中国国内の金飾価格が下落した。周生生(中国広州に本店を置く貴金属店)の足金飾品(そくきん しょくひん) 純度の非常に高い金(ほぼ純金)を使って作られたアクセサリーや装飾品は926元(人民元、以下同じ)/グラムで、前日の948元/グラムから22元/グラム下がり、2日間で合計32元/グラムの下落となった。
周大福(香港を拠点にする貴金属店)の足金飾品は932元/グラムで、前日から20元/グラムの減少だ。老舗の黄金足金飾品は931元/グラムで、前日の946元/グラムから15元/グラム下がり、2日間で30元/グラムの下落となった。
注目すべきは、金価格が調整されているにもかかわらず、ジュエリーの加工費を考慮すると、周大福、老鳳祥、周生生などのブランドの金飾価格は依然として1千元/グラム前後で維持されているという点だ。
深圳水貝の黄金宝石集積区は非常に人気
「魯中晨報」の4月7日の報道によると、清明節の休暇中、深圳水貝での金飾の価格は1グラム742元であった。現場にいた一人の消費者は、中国の旧正月の休暇にここを訪れた際、金の価格が650元だったことを思い出し、今ではほぼ100元も上がったとは、思いもしなかったと語った。
水貝の主要な黄金宝石販売店は、清明(先祖を偲ぶ日で、お墓参りをする習慣)休暇中も通常通り営業している。やってきた観光客は、金価格が何度も新たな高値を記録しているにもかかわらず、今後の金価格の動向に対して、依然として自信を持っていると述べた。
武漢商圈の金店が購入制限を導入
武漢の武商MALLの世貿商圈では、金や宝石の店舗が深圳の水貝と同様に人気を集めている。新閱メディアの4月7日の報道によると、老舗の老鋪黄金や周大福、周生生などのブランド店は、非常に賑わっており、老鋪黄金の入り口には長い行列ができた。
店員によれば、転売による大量購入を防ぐため、4月3日からこれらのブランドの店舗は、購入制限を導入せざるを得なくなり、各顧客は最大で5点までしか購入できない。
北京の金市場は活気を失う 店舗ではセールが行われているが購入者はほとんどおらず
北京の金市場は冷え込んでおり、対照的に深圳や武漢の市場とは異なった。
「北京商報」の4月7日の報道によると、周大福や六福珠宝などのブランドは、80〜120元の値引きプロモーションを実施しているが、一部の店舗では金価格が832元/グラムにまで下がっているにもかかわらず、市場の活気を呼び起こすことができず、多くの店舗では客足は少なく、購入者はほとんどいないと言う。
4月6日のオンライン市場の状況を見ると、周大福の足金(アクセサリー、工芸品)、潮宏基の金飾り、六福珠宝の足金の価格はすべて932元/グラムで、老鳳祥の足金価格は931元/グラムだ。
オフライン市場では、清明の連休に合わせて、一部の店舗が割引を通じて顧客を引き寄せようとした。4月6日には、プロモーションの影響で、関連する金製品の価格が最低832元/グラムにまで下がった。しかし、店舗内の顧客は少なく、多くの人がただ店内を見て回るだけで、購入者はまばらだったと言う。
六福珠宝は80元の値引きプロモーションを実施しており、割引後の金価格は852元/グラムだ。
店内には、数人の顧客が商品を見ているだけだった。金至尊珠宝の店舗の販売員は、「今日は金価格が932元/グラムで、店舗では100元の値引きプロモーションを実施しており、割引後の価格は832元/グラムだ」
「値引きプロモーションの他に、工賃も8割引きにできる。この2日間で金価格は以前より20元以上下がった」各大門店では割引キャンペーンが行われているが、現在の金の販売市場の冷え込みを打破するには至っていない。
ある販売員は、「最近、このような状況は非常に一般的だ。顧客は新しい商品を買うために来店するのではなく、多くは古いものを新しいものと交換するために来ており、さらに多くの消費者は金価格が『急落』するのを見守っている」と、説明した。
ある消費者は、「もともと購入を計画していた結婚用の金飾りの総額は3万元を超え、予算を超えてしまったため、私たちは一時的に指輪だけを購入し、金価格が戻ったら他のジュエリーを補充するつもりだ」と、述べた。
金飾りを買うべきかどうか?
4月5日、中国商業経済学会の副会長である宋向清氏は、現在の金価格が「高い変動、高いリスク、高い期待」という新たな段階に入っていると指摘し、投資家に対して盲目的に高値を追わないよう警告した。
現在の金価格は、歴史的な高値にあり、短期的には調整圧力がかかる可能性があるため、投資家は市場の過熱によるリスクに注意を払う必要がある。また、理性的な投資が求められるのだ。投資家は自身のリスク許容度に基づいて、金資産を適切に配分し、レバレッジ投資(自分の元手(資金)よりも大きな金額を動かして投資する手法)や金の購入のための借入は避けることを推奨している。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。