3月10日は「チベット民族蜂起記念日」である。
今年で66周年になる。これに先立つ9日、自由の地である台湾(中華民国)で、チベット人やチベット人を支援する台湾人などの複数の団体によるデモ進行が行われた。
デモ参加者たちは、今も続く中国共産党によるチベットに対する迫害や「文化的なジェノサイド」(文化浄化)に抗議の声を上げている。

今年の集会では、台湾の「国家人権委員会」のメンバーが初参加した。
王幼玲・副主任委員は「中国共産党は、偽の平和協定の下でチベットに大規模侵攻した。民族浄化や大量虐殺を起こしている可能性がある」とし、「チベット問題が人権問題であるだけでなく、いまのチベットは、明日の台湾になるかもしれない」とスピーチのなかで警鐘を鳴らした。

今も続く弾圧
中国共産党(中共)によるチベット人への抑圧と弾圧は、今もなお続けられている。
中共軍によるチベットへの侵攻は、20世紀後半の50年代はじめに、大々的に進められた。
中共はこれを「解放」と称している。しかしチベット人にとっては、膨大な犠牲者を生み出す残酷な侵略に他ならない。チベット軍は、少数ながら勇敢に抵抗したが、中共軍の大兵力の前に敗れるしかなかったと言う。

1959年(昭和34年)3月10日、チベットの首都ラサにおいて、中国共産党政府の抑圧に反発して、チベット民族による民衆暴動が勃発する。
この「3月10日」が記念され、毎年この日になると、世界各地の亡命チベット人のコミュニティーによって、記念行事が行われてきた。
台湾では2004年以来、毎年3月10日が近づくと、集会とデモが開かれ、市民団体や一般市民が自発的に街頭に出て、中共によるチベットへの迫害に、抗議の意を示してきた。
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