三菱UFJ銀行練馬支店の貸金庫から約2億8千万円相当の金塊を盗んだとして逮捕・起訴されていた46歳の元行員・山崎（元の姓・今村）由香理容疑者（46）が、異動先の玉川支店でも貸金庫から現金1650万円を盗んでいたことが新たに判明した。元行員は容疑を認めているという。警視庁は10日、窃盗容疑で再逮捕した。

警視庁によると、山崎容疑者は練馬支店での金塊窃盗事件の後、昨年10月に玉川支店に異動。しかし、異動後も貸金庫を狙い、現金1650万円を不正に持ち出していたという。警視庁は、同容疑者が勤務していた両支店の貸金庫を詳細に調査した結果、さらに大規模な窃盗が行われていた疑いがあることを突き止めた。

捜査関係者によると、山崎容疑者は2020年4月から2024年10月にかけて、練馬支店と玉川支店で貸金庫管理を担当。4年半の間に60人以上の顧客から、総額17億円以上の現金や貴金属を盗んでいたとみられている。

警察は、複数回にわたり貸金庫から金品を盗んでいた可能性があるとみて、余罪についても詳しく捜査を進めている。また、銀行側の管理体制の不備や、不正を見抜けなかった背景についても検証を行う方針だ。