アメリカのトランプ次期大統領は11月30日、元国家安全保障会議(NSC)高官のカシュ・パテル氏を連邦捜査局(FBI)長官に指名すると発表した。
トランプは11月30日の夜、自身のSNSトゥルース・ソーシャルで「カシュ・パテルを次期FBI長官に迎えることを誇りに思う」と述べたうえで、「カシュは優れた弁護士であり捜査官、そして『アメリカ・ファースト』の闘士だ。彼は常に腐敗を暴き、正義を守り、アメリカ国民を守ることに捧げてきた」と評した。
さらに、トランプ氏は「カシュは私の第一次政権で信じられないほどの仕事をした」「カシュは、我々の偉大な司法長官パム・ボンディの下で働き、FBIに忠誠心、勇気、そして誠実さを呼び戻すだろう」と語った。
パテル氏はトランプ前政権では、国家安全保障会議(NSC)の対テロ担当上級部長を務めた後、2020~21年にかけて国防長官代理クリストファー・ミラー氏の首席補佐官を務めた。
パテル氏はトランプ氏の政権移行チームのメンバーでもあり、政権人事についても助言を行っているとされる。また、トランプ氏の忠実な支持者として広く知られている。
トランプ氏の声明によれば、パテル氏は次期司法長官のパム・ボンディ氏と協力してFBIを改革する意向である。
パテル氏は、FBI長官に就任した後、「初日にFBIのフーバービルを閉鎖し、2日目には『ディープステートの博物館』として再オープンする」と発言。
続けて「その建物で働く7000人の従業員を連れて、アメリカ中を回って犯罪者を追跡させる」と述べ、FBIの活動範囲を広げ、地域社会での犯罪対策を強化するとした。
また、FBI本部をワシントンD.C.から移転するとも主張しており、FBI上層部が政治的駆け引きに走るのを抑制するためだと説明している。
パテル氏は、2016年大統領選へのロシアの干渉に関するFBIの捜査や、フロリダ州にあるトランプ氏の別邸「マール・ア・ラーゴ」への事前通告なしの家宅捜索を強く批判していた。
トランプ氏は、パテル氏について「真実、説明責任、そして憲法」を擁護するだろうと語った。
パテル氏は、英語版エポックタイムズの寄稿者でもある。
FBI長官の任命は上院の承認を要する。トランプ氏の弁護士マイク・デイビス氏は、30日夜にXに投稿し、パテル氏について「間違いなく資格がある」と強調した。
FBI長官の任期は最大10年で、2017年にトランプ氏が指名した現長官のクリストファー・レイ氏は任期満了まであと3年残っているが、トランプ氏は任期満了を待たずにレイ氏を解任または辞任させる方向で調整している。
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