生活をさまざまな角度から便利にする「スマート家電]だが……。
今では、お掃除ロボットから監視カメラ、ドアロック、カーテン、リモコン、ライト、スピーカー、テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫、食器洗浄機など様々なスマート家電製品が発売されている。
「特に中国製が危ない」といわれている理由の1つは、中国企業が収集したユーザーデータを、中国共産党が要求すれば企業側は法律で断れないことになっているからだという。
家の中のテレビや携帯などを使用しているだけで「あなたは監視されている!」と、中国問題専門家や人権活動家らは昔から警告を発してきた。
暴走する「お掃除ロボット」
近年、急速に普及している掃除ロボットの場合も同様だ。「ゴミも個人情報も収集される」という話を聞いたことがあるだろうか?
ハッキングされて家の中の様子がそのまま映された映像が他人の手に渡った被害例は、過去にも報告されており、つまり、利便性に代償も伴うということだ。
「中国製エコバックス社の掃除ロボットは、セキュリティが非常に脆弱であり、ユーザーは監視される危険性がある」と米国のセキュリティ研究者らがかねてから警告してきたが、今月、その「リスク」が現実的なものとなった。
米国各地でハッキング攻撃を受けたコバックス社掃除ロボット「Deebot(ディーボット)X2s」が、暴走する騒動が起きたのだ。
暴走の実態に関しては、ユーザーに対して口汚く罵ったり、絶叫するような声を発したり、ペットを追いかけまわして脅したりするなどの事例が数日にわたって報告された。
一部の被害ユーザーによれば「最初はラジオ信号が切れたような音」や「誰かの声が話すような小さな音」が聞こえはじめ、パスワードを再設定して再起動をした後、ロボット掃除機が勝手に動き始め、家族の前で「Fから始まるわいせつな言葉」や「Nからはじまる人種差別的発言」を何度も発したという。
米ABCニュースによれば、ハッキングされたロボットの数やハッカーの身元などはまだ特定できていない。
エコバックス社側は「エラーは修正された」と発表し「機器アップグレードを来月行う」とした。
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