中共当局 教師や公務員にパスポート提出を要求

2024/10/09
更新: 2024/10/09

中国共産党(中共)は中国人の海外渡航に対する制限を強化し続けている。中共の幹部だけでなく、学校の教師や一般の公務員、さらには退職して10年が経つ人々までもがパスポートの提出、つまり実質上、没収されている。

中共による官僚の出国制限は、長年にわたって続いており、現在その範囲がさらに拡大している。

金融時報の最近の報道によると、昨年以降、学校や大学、地方政府、国有企業に関わる一般職員の国際旅行が制限されている。

南京の国有銀行で初級営業職に就いている女性は、昨年銀行に入社した際に、パスポートの提出を求められたと明かした。

また、湖南省の地方政府の投資基金に勤務する中堅職員は、海外旅行の申請を行い、九つの異なる部門から承認を得たにもかかわらず、パスポートを取り戻すことができないと述べている。

大紀元のコラムニストである王赫氏は、「現在、中共は四面楚歌の状況にあり、非常に緊張している。中共は、多くの人々が国外に逃げ出し、内部の機密を漏らすことを恐れている」と指摘している。

米国に留学中の中国人学生、張俊傑さんは、「現在、中国の政治は徐々に閉鎖的で保守的になっており、中国人民が享受している限られた生活の自由、特に旅行の自由が徐々に縮小していることは明らかだ」と述べている。

驚くべきことに、76歳の中国人男性は、10年以上前に、国有の航空機製造会社を退職したにもかかわらず、今年「安全上の理由」でパスポートを取り上げられ、家族に会うための海外渡航を禁止された。

王赫氏は次のように述べている。「現在の中共の恐怖は、もはや限界を超えている。多くの人々が、密航やその他の方法で国外に出て、中共の不正行為や内幕を暴露する声を上げている」

今年の夏、新学年が始まる数週間前に、広東、江蘇、河南の三省の教育関係者たちは、SNS上で、パスポートが強制的に取り上げられたことに不満を訴えた。

今年3月、温州市甌海区教育局は通知を発表し、幼稚園、小学校、中学校の教師にパスポートの提出を求めた。

分析によると、中国の教科書には、多くの虚偽が含まれており、中共は教師が海外で、自由な社会に触れることによって、生徒に影響を与えることを懸念している。

張俊傑さんは「中共は教育者が教育過程で、自らの経験や思考を活かすことを望んでいない」と述べている。

現在、中国経済は深刻な低迷にあり、多くの富裕層が米国に逃れる選択をしている。

投資移民会社Henley Partnersの報告によると、昨年1万4千人の百万長者が中国を離れ、これは世界で最多の数字だ。

王赫氏は「もし中国経済が大地震を迎えようとしているなら、これらの高官や富豪が最初にそれを察知するだろう。したがって、彼らの撤退は、中国経済の不安定さを示唆している」と指摘している。