浸透工作 中国共産党の正体を知れ!

ポンペオ氏 50人以上の州知事に警告 中共はアメリカ内部に潜む

2024/09/07
更新: 2024/09/07

マイク・ポンペオ前アメリカ国務長官は、自身の任期中にすべての州知事に対して、中国共産党(中共)がアメリカ内部に潜伏していると警告していた事実を公開し、最近のニューヨーク州政府のスパイ事件を例に、中国共産党の影響力の広がりとその潜在的な脅威について強く発言した。

9月5日、ポンペオ氏はソーシャルメディアXに投稿し、「数年前、私が国務長官を務めていたとき、すべての州知事にこのような事態が進行中であると警告しました。中共はまさに私たちのドアの内側にいます」と述べた。

「ドアの内側」という表現は、トロイの木馬の物語を暗示しており、敵が木馬を使って城門に侵入し、都市の防御を突破したことを示唆している。これは、中共がすでにアメリカの社会、政治、機関などの重要な分野に浸透し、影響力を持っていることの警告であり、敵が内部から国の防御を突破する可能性を暗に示している。

ポンペオ氏は9月4日にツイートし、リンダ・サン被告事件は氷山の一角に過ぎないと述べた。

「親の教師協会の会議から地方の官僚、州知事に至るまで、中国共産党は私たちの国内に浸透しています」とポンペオ氏は警告し、「すべてのアメリカ人、特に選挙で選ばれた官僚は、この深刻な脅威を真剣に受け止める必要があります」と強調した。

ニューヨーク州ホークル知事の元側近であるリンダ・サン被告が9月3日に逮捕された。検察は、サン被告が「外国代理人登録法」に違反し、秘密裏に中共を代表して行動し、ビザ詐欺、外国人密輸、及びマネーロンダリングの共謀を行ったと告発している。彼女はこれらの罪を否認している。

サン被告は中国の南京で生まれ、5歳の時に両親と共にアメリカに移住し、流暢な中国語を話す。2009年には、当時のニューヨーク州議員メン・ジャオウェン(現職の国会議員)の補佐官として雇われ、2012年には当時の州知事クオモ氏のニューヨーク州政府に加わった。2021年にホークル氏がニューヨーク州知事に就任した後、サン被告はホークル氏の副補佐官に任命された。

起訴状によると、2016年以降、サン被告は中国領事館の要求に応じて、台湾政府の官僚とニューヨーク州知事のオフィスとの接触を妨害するために尽力した。さらに、彼女は2019年7月12日にマンハッタンで、親中共の華僑団体が主催する台湾総統のニューヨーク訪問に対する抗議活動に自ら参加している。

ポンペオ氏が州知事に警告した演説

ポンペオ氏は国務長官として、2020年2月に「全米州知事協会」に出席し、演説を行った。皮肉なことに、その時、知事協会の会長はニューヨーク州知事のクオモ氏である。サン被告はその時、クオモ氏の州政府に潜り込んでいた。

ポンペオ氏は出席した州知事たちに対し、「昨年、中国政府が支援する北京のシンクタンクが、全50州のアメリカ州知事の中国に対する態度を評価した報告書を発表しました。彼らは皆さん一人一人に『友好的』、『強硬』、または『曖昧』というラベルを付けました。どのカテゴリーに属するかは皆さん自身で決めてください。中国(共産党)は、すでに皆さんの中の何人かを特定しています。実際、ここにいる多くの方々が、報告書で名前を挙げられています」と述べた。

ポンペオ氏は、アメリカと中国の間には協力できる点があるものの、アメリカ側は中国共産党の行動や戦略的意図を無視してはならないと強調している。

ポンペオ氏は、「そうでなければ、両国にとって利益となる関係の重要な要素が、危険にさらされることになります。中国共産党政府は、私たちの非常にオープンで誇りに思うシステムを、体系的に弱みとして、分析しています。彼らはアメリカの脆弱性を評価し、アメリカの自由を利用して、連邦、州、地方の各レベルでアメリカを超える優位性を得ることを決定しました」と述べている。

「中国共産党はアメリカの各政府レベルに深く浸透しています。ここにいるほとんどの人が、中国共産党から直接ロビー活動を受けたことがないと言うなら、私はそれは信じられないと驚くでしょう。前述のように、中国共産党の交流組織はリッチモンド、ミネアポリス、ポートランド、フロリダのジュピターなど、全米の多くの都市に設置されています」と彼は付け加えた。

北京の活動が時に秘密裏に行われ、公にされないこともある。ポンペオ氏はその場で、中国共産党のニューヨーク総領事が州議会議員に送った手紙の一部を引用した。

手紙には「台湾は中国の一部であることは周知の事実です……(台湾との)正式な接触を避けるべきであり、当選者への祝辞の送付、選挙法案や選挙宣言の言及、就任式への官僚や代表の派遣、台湾官僚へのアメリカ訪問招待を含むべきではありません」と書かれていた。

ポンペオ氏は次のように述べた。「考えてみてください。中国からアメリカに派遣された外交官、ニューヨーク市にいる中国共産党の代表が、アメリカの選挙で選ばれた議員に対して、言論の自由を行使すべきではないと促す公式な文書を送ったのです」

「これは単なる一件ではなく、全米各地で起こっています」と彼は警告した。

ポンペオ氏は、中共のニューヨーク、イリノイ州、テキサス州の領事館、そしてカリフォルニア州の二つの領事館が「ウィーン条約」に基づく外交の責任と権利に縛られるべきであると指摘したが、彼らは州レベルで非常に活発に政治活動を行っており、中共のワシントンD.C.大使館も同様であるとした。

トランプ政権は、アメリカの情報に基づき、中国共産党のヒューストン総領事館が大規模なスパイ活動や知的財産の盗難に協調していたことを受けて、その領事館を閉鎖することを発表した。これに対する報復として、中国共産党はアメリカの成都総領事館を閉鎖すると発表した。

ポンペオ氏は9月5日に「ニューヨーク・ポスト」に寄稿し、再びアメリカの指導者たちに、中国共産党の正体をはっきり認識するよう警告した。

「私たちが中国との関係を、中国共産党がアメリカのイデオロギーに対して持つ敵意を認識し、透明性と相互利益を中心に据えるとき、アメリカはより安全になる」と彼は述べてた。

林燕