Telegram CEOの逮捕 マクロン大統領、政治的動機を否定

2024/08/27
更新: 2024/08/27

8月26日、フランスマクロン大統領は、TelegramCEOであるパベル・デュロフ氏の逮捕に政治的な動機はないと強調し、フランスは言論の自由を守る姿勢を示した。

マクロン大統領は、ソーシャルメディアプラットフォームX上で「社会において自由は法の範囲内で行使されるべきであり、公共の安全を保護し、基本的人権を尊重するものである」と述べた。

デュロフ氏(39歳)は24日の夜、私用機で到着した後、パリ郊外のブルジェ空港で逮捕された。デュロフ氏の拘留理由については、公式に確認されなかったため、様々な憶測が飛び交っていたが、マクロン大統領は、フランスに関する誤った情報が拡散していると述べ、フランスが言論の自由を強く守る姿勢を強調した。

「TelegramのCEOを拘留したのは、進行中の司法調査の一環であり、決して政治的な決定ではない。これは法官によって決定されるものである」とマクロン大統領は語る。

ロール・ベックオー検察官も声明を発表し、デュロフ氏の逮捕が7月8日に匿名の人物に対して開始されたインターネット犯罪に関する調査の一環であることを説明した。この調査は、違法な取引を可能にするプラットフォームの運営、児童ポルノ、麻薬取引、詐欺の疑い、当局への情報提供拒否、資金洗浄、犯罪者への暗号化サービスの提供など、様々な犯罪行為に関連している。

フランス警察機関であるOfminは、デュロフ氏が犯罪活動を十分に監視していなかったと主張する。この機関は、未成年者に対する暴力行為を防止することを目的に設立されたものである。Ofminの責任者であるジャン=ミシェル・ベルニゴーはLinkedInで「問題の核心はTelegramプラットフォーム(約10億ユーザー)が監視と協力を欠いており、特に児童性犯罪の防止において問題がある」と指摘する。

Telegram社は、プラットフォームの監視が「業界標準に適合しており、常に改善されている」と回答する。また、EUの「デジタルサービス法」などの法律に準拠していると述べる。この法律は、有害コンテンツや偽情報の監視を強化することを要求しており、違反すると罰金やEU内での活動制限のリスクがある。

デュロフ氏はロシア出身で、フランスとUAEの二重国籍を持ち、2013年に暗号化技術に精通した兄ニコラと共にメッセージングアプリ「Telegram」を立ち上げた。

夏雨
関連特集: 欧州・ロシア