昨年8月に5人の子供を持つ母親を残忍に殺害した容疑で、エルサルバドルからの不法移民を、先週メリーランド州警察が逮捕した。
ボルチモア近郊のハーフォード郡の保安官ジェフリー・ガーラー氏によると、ビクター・マルティネス・ヘルナンデス容疑者(23)は、メリーランド州のレイチェル・モリンさんを殺害した容疑で6月14日に逮捕され、翌日に書類送検されたという。2023年2月にアメリカに不法入国したとされる。
ガーラー保安官は6月15日の記者会見で「モリンさんの家族と会ってから5時間後、現地時間で真夜中直前に、オクラホマ州タルサ警察は連邦警察の協力を得て、レイチェル・モリンさんを殺害した犯人を発見し逮捕した」と述べた。
マルティネス・ヘルナンデス容疑者を、第一級殺人罪と第一級性的暴行の罪で起訴した。ガーラー保安官は「我々は、モリンさんが最初の被害者ではないと疑っている。私は、同容疑者は2023年1月にエルサルバドルで若い女性を殺害し、その後アメリカへ逃亡した可能性がある」と語った。
ガーラー保安官によると、マルティネス・ヘルナンデスのDNAは、2023年3月にロサンゼルスで起きた傷害事件とも一致した。
「一度我が国に入国し、おそらく匿名によって後押しされたのだろう。彼は2023年3月のロサンゼルスの家宅侵入の際、9歳の少女とその母親を残忍に襲った。レイチェルさんの事件とロサンゼルスの事件を結びつけたのは最初のDNA鑑定だった」
15日の記者会見では、ガーラー保安官は「失敗した移民政策」だと批判した。
「我々は南部の国境から1800マイル離れているが、その失敗した移民政策のせいで、アメリカ国民の安全が脅かされている」と述べた。
また、「ハーフォード郡で無実の女性が違法移民によって命を落としたのはこれが2度目だ。ここ2年間で起きた事件のどちらのケースも、エルサルバドル出身で犯罪組織と関係のある容疑者が関与している。こんなことが起きてはならない」
ガーラー保安官は「ヴィクター・エルナンデスは、自分や家族のためにより良い生活を求めてこの国に来たわけではなく、エルサルバドルで犯した罪から逃れるために来たのだ。彼はレイチェル・モリンさんを殺すためにここに来た。神のご加護で、他に犠牲者が出ないことを願っている」と非難した。
モリンさん(37歳)はメリーランド州出身で5人の子供の母親だ。2023年8月5日、交際相手がその失踪を報告した翌日に死亡を確認した。
その交際相手によれば、モリンさんはボルチモアから約30マイル離れたベルエアの静かな歩行道「Ma & Pa Trail」にジョギングに出かけたという。
警察は、現場で得られたDNAの痕跡が2023年3月にロサンゼルスで発生した住居侵入事件と関連していることを確認していた。これにより、警察は2月に容疑者の似顔絵を公開することができた。
統合DNAインデックスシステム(CODIS)により、警察は住居侵入事件から収集した法医学的証拠に基づいて、最初に身元不明のヒスパニック系男性のDNAと一致する1件の情報に辿り着いた。
この暴力的な深夜の住居侵入事件では、複数の人間が襲撃され、子供を含む多くの人が負傷した。監視カメラは、上半身裸の男が玄関から逃げ出す姿を捉えていた。
レイチェル・モリンさんの母親で、パトリシア・モリンさんは、記者会見で涙ながらに「警察の皆さんは本当に私たち家族のことを気にかけ、娘のために尽力してくれました」と感謝の意を表しました。
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