ハンター・バイデン氏、銃器購入時の虚偽申告で有罪判決

2024/06/12
更新: 2024/06/12

米バイデン大統領の次男であるハンター・バイデン氏(54)が、器を購入する際に薬物中毒であることを隠したとされる事件で、米デラウェア州の連邦地裁は11日、3つの罪で有罪判決を下した。現職の大統領の子供が有罪判決を受けるのは初。バイデン大統領は声明で、司法プロセスを尊重すると述べた。

ハンター氏の容疑は、2018年10月12日に銃砲店でリボルバー拳銃を購入する際、薬物を使用していたにもかかわらず、薬物使用を否定する虚偽を否定する虚偽の申請を行い、11日間にわたり違法に拳銃を所持していたもの。

ハンター氏は3つの重罪に問われ、無罪を主張。弁護人は、ハンター氏が銃器を購入した際、自身を薬物依存者と認識していなかったため、購入申請書に「いいえ」と記入したこと「意図的な」虚偽申請に該当しないと指摘した。また、ハンター氏は兄のボー・バイデン氏が2015年に脳腫瘍で亡くなった後、心理的なストレスを克服するために薬物治療を受けていたと主張した。

いっぽう、検察側は、ハンター氏の元恋人らの証言やテキストメッセージ、回顧録の抜粋を取り上げ、ハンター氏が2018年10月に銃を購入した際に、薬物依存者であったことを意図的に隠していたことを証明できると主張した。

1週間に及ぶ裁判では、ハンター氏の元妻キャスリーン・ビュール氏、元恋人ゾーイ・ケスタン氏、義姉で元パートナーのハリー・バイデン氏、娘のナオミ・バイデン氏、専門家、銃砲店のオーナーおよび店員、銃器を発見した人物などが証言台に立った。

陪審員らによる審議は現地時間6月10日の午後遅くから始まり、中断を経て翌朝に再開。合計3時間の審議を経て有罪判決が下された。

ハンター氏は証言台には立たなかった。弁護士は陪審員に対し、ハンター氏自身が証言しなかったことを不利に評価しないよう求めた。

有罪判決を受けた後、弁護士は「陪審のプロセスを尊重するが、すべての法的手段を追求する」と述べた。

バイデン大統領は声明で、息子に対する愛と誇りを表すとともに、司法プロセスを尊重すると述べた。ハンター氏は2024年9月にカリフォルニア州での脱税に関する裁判も控えており、今回の判決で最大25年の懲役が課される可能性がある。判決の日時は未定だが、通常120日以内に行われる。

11月に2024年の大統領選挙を控えるなか、ハンター氏の裁判がどこまで影響を及ぼすかが注目されている。