香港ビクトリアパークでは、かつて六四天安門事件のキャンドル追悼が行われていたが、現在は厳しい規制下で市民たちの活動が制限されている。
今年も国際社会の注目を集める中、複数の国の駐香港領事が公然と追悼の意を示し、象徴的な「散策」を実施した。この記事では、この静かな抵抗の形態としての散策の意義、そして警察による監視の厳しさを描き出す。
香港政府の制限により、2020年から、ビクトリアパークでの六四事件の追悼キャンドルが見られなくなったものの、市民たちは6月4日にビクトリアパーク周辺で引き続き追悼活動を行った。
厳重な警察の監視のもと、追悼の意志を示した多数の参加者が拘束された。一方で、いくつかの国の駐香港領事は公に追悼の意を表し、ビクトリアパークでの「散策」を実施した。
1989年の天安門事件後、1990年から2019年まで、毎年6月4日には香港のビクトリアパークに十数万人もの人々が集まり、六四天安門事件の犠牲者をキャンドルで悼んできた。ビクトリアパークは、この出来事を記念する象徴的な場所である。
香港駐在の外国領事が追悼の声を上げる
イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダなどの香港駐在領事館は、6月4日にソーシャルメディアで追悼のキャンドルの画像を共有した。
オランダとドイツの総領事、そして欧州連合の香港・マカオ事務所の代理主任など3人で夜7時半ごろにビクトリアパークに姿を現した。彼らは約10分間公園に滞在した後に去り、その間、報道陣の質問には「ただ散策しているだけです」と答えた。
同じく、日本の岡田健一駐香港総領事が夜8時頃、単独でビクトリアパークに足を運んだことが確認されている。岡田氏も散歩をしていたと話し、普段から公園を散策することが習慣になっていると述べた。
「US 8964」ナンバーのスポーツカー、再び警察により停止
また、ナンバープレート「US 8964」を掲げたスポーツカーが4日、香港警察によって停止され、その後、レッカー車で運ばれた。
1989年6月4日に発生した天安門事件を受け、「8964」という数字は中国共産党にとってタブーとされている。
車のオーナーであるAnthony Chiu氏は、4日に九龍の駐車場から出発した際に警察に尾行されていたと主張し、東区トンネルで警察によって停止された後、不正改造が疑われていると称して、車両は押収されたと述べている。
Chiu氏はFacebookのグループに、「今年が最後になる可能性がある。その理由は皆さんも推測できるはずだ。一緒に頑張りましょう」と書き込んだ。
過去の記録を見ると、ナンバー「US 8964」を持つこの車は、2022年と2023年の天安門事件の記念日に運転され、押収されたことがある。昨年、警察はこの車を銅鑼湾で停止させ、「ナンバープレートの浮き彫り」とブレーキの改造が行われていたため、押収した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。