斎藤経済産業大臣は31日、記者会見を行い、東京電力福島第一原子力発電所の2号機からの燃料デブリの試験的取り出しが、予定より遅れて今年の8月から10月にかけて開始される見通しを明らかにした。
この作業は原子炉建屋内の高線量エリアで行われ、その難易度は非常に高い。デブリの取り出しは安全かつ着実に進められる必要があり、東京電力は関連設備の設置や堆積物の除去など、準備作業を進行中である。
燃料デブリの取り出しは、当初2021年12月に開始する予定であったが、約3年遅延している。
この遅れについて、大臣は試験的取り出し作業を通じて得られる原子炉内の状況の理解や、ロボットアームの精度向上などの知見が次のステップに生かされるため、全体の廃炉工程には影響がないと説明。
そのため、廃炉の完了時期について現行の中長期ロードマップに基づき、2041年から2051年までの予定に変更はないとの見解を示している。
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