気象庁、磁気嵐の発生を発表 通信障害等のおそれ 北海道ではオーロラ観測も

2024/05/11
更新: 2024/05/12

気象庁は「磁気嵐」の情報を発表した。地磁気の乱れが大きい場合、通信障害等が発生する可能性がある。

茨城県石岡市柿岡にある気象庁地磁気観測所で観測された今回の磁気嵐は、過去100年で歴代9位の規模となる。磁気嵐の発表が出るのは2003年以来とのことだ。

8日から発生している太陽フレアによる影響で、北緯45度程度の地域では低緯度オーロラが観測されているという。11日には北海道などでもオーロラが見られる可能性があるが、天気は下り坂で、雲が増えてくる見込み。

観測所によれば、地磁気の乱れは11日02時05分に始まり、現在も続いている。変動幅は最大で517nT(ナノテスラ)に達した。1924年以降では1941年7月4日の700nT以上の記録が最大となっている。

今回の乱れは9日頃から発生している太陽表面での爆発に関連するとみられる。国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)によれば、大規模なフレアが数回発生した。

地磁気の乱れの多くは、太陽面での大規模な爆発により放出された高エネルギー粒子が地球に到達した際に発生する。地磁気の単位はnT「ナノテスラ」が用いられ、日本付近の平均的な地磁気の水平成分の大きさは約3万nTで、平穏時の日変化は50nT程度とされている。

地磁気観測所では、今後も注意深く観測を続けていく方針だ。最新の地磁気の観測状況は、同観測所のホームページで確認できる。

大紀元日本 STAFF
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