最近まで追いかけていたフェイクの投資話、ここにきて、NHKが記事にした。
この詐欺サイトは、有名人の写真を使い、巧妙にお話を作り上げて、投資話に誘うやり口だ。
有名人:ユニクロの柳井会長、ソフトバンクの孫氏、芸能人では笑福亭 鶴瓶氏、安田成美さん、宮崎駿さんなどなど、十数人に成りすましている。簡単に言えば、
① 働かなくても金が儲かる。
② これから遊んで暮らすために、4万円弱の暗号資産に投資しなさい。
➂ AIを使ったプログラムで資産を増やすので確実に儲かる。
これを納得させるために、有名人が言ったように記事が書かれている。
加えて、こんな大事な秘密の儲け話なので、日銀が途中で禁止にしなさいと指示してきたと嘯くのだ。
ここまで聞いて、じゃあ、あなた達だけでやればいいのに! 確実に儲かるんでしょ? と切り返す人は少ないのだ。なぜなら、働かずに儲けるという欲が刺激されて、正常さが失われて行くからだろう。
小金に困っている人ほど、誘惑されやすいという。
取材のために、話にのったつもりでサイトを訪れ、情報を入力し、カード情報入力の手前でストップすると、怪しい日本語の外国籍らしい女性から即電話が掛って来た。
何を言っているのかよくわからないが、とにかくカード情報を入力せよと言っているようだ。
隣の弊社社員が嫌がるほどの大声(電話口なのに)で、困っていると、ドスの聞いた男の声に変わったので、怒りを押さえて丁寧に、
「とりあえず、一晩考えるから」といい、電話を切る。
サイトを調べてみると、サイトの各ボタンは動かないのでフェイクだと分かる。
確かめてみるために、読売オンラインとgooに問い合わせた。 読売オンラインからは返事がなかったが、gooからは
「弊社でもフェイクニュースページを認識しており、ユーザーさまに向けてはgooニュース各ページにて『【注意】偽サイト・悪質サイトにご注意ください』と注意喚起しています」
とのことだ。
NHKによれば、被害総額は数十億円にも及ぶという。知人にも数千万円持っていかれた人がいる。
多少の秘匿性が保ちやすいのだろうか、サイトからラインのグループに誘導されて、3か月もの間、勧誘された人もいるという。
「昔から、おいしい話には裏がある」ので注意が必要だ。
詐欺の常套手段の第一は、人間の欲深さや獣性をうまく刺激して、操るというのがあるから、気を付けることだ。
まるで、中国共産党の、ハニートラップ、マネートラップ、ビジネストラップとよく似ていると言われている。
この点の犯罪の問題は、例えばサイト主やSNS、フェイスブックやラインなどが、掲載前にサイトの合法性を十分事前に調べなけれならないという新たな必要性に迫られていることだ。一般の人を、詐欺や泥棒と同じ土台に立たせているのは、プラットフォーム側なのだ。文句を言えば、対応していますというが、事前の審査を強化しないので、イタチごっこに陥り、今後もこの手の詐欺は増えてゆくのだろう。
話は変わるが、ついでにこちらのやばい話も一言。物品買いも同様だ。特に中国へのネット注文には十分注意しよう。アシスト自転車のバッテリーなどは、爆発する事件が何件も起きているという。異常な安値商品にもだ。コスト割れした商品を販売するというのは市場破壊であり、日本経済の破壊にも結び付く。まして、どんなに安いものでも、一度購入すれば、カード情報を完全に握られていることを忘れてはならない。有事の際に、どうなるかをよく考えておこう。
NHKの記事:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240406/k10014412551000.html
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