「反共戦士」になった英ピアニストに台湾外交部からお誘い 「台湾へ遊びに来ませんか?」

2024/02/17
更新: 2024/02/17

英ロンドンで演奏中、中共愛国集団に攻撃され「反共戦士」になった英国人ピアニストブレンダン・カバナー(Brendan Kavanagh)氏。またの名を「Dr. K」とも呼ばれるカバナー氏が、このほど台湾(中華民国)外交部から台湾訪問の招待を受けた。

台湾外交部は6日、公式ツイッター(現X)に掲載されたカバナー氏の投稿を転載して、次のように書いた。

「Dr. Kさん、台湾へ遊びに来ませんか?」

「中国は、こちら(台湾)でも(英国と同じく)管轄権がないですよ」

(台湾国旗を掲げて、台湾への支持を表明するカバナー氏)

カバナー氏:「死の脅迫も受けた」

今月7日、台湾中央通信社の独占インタビューに応じたカバナー氏は、事件当時のことを振り返りながら「私は死の脅迫を受けた」と明かしている。

その上で同氏は「中国共産党による管轄の長い腕は、私の想像を超えたものだった」と語った。

1月19日、英ロンドンにあるセント・パンクラス駅で起きた「ある騒動」が世界的な話題になった。もとは平凡なストリートピアニストであったカバナー氏は、それ以降、見事な「反共戦士」に変身したのだ。

その騒動とは、駅の公共ピアノでの演奏を聴いていた中国人の集団が、突然「私たちを撮影するな。映像を削除しろ!」と騒ぎ出したことから始まる。

そのとき演奏していたピアニスト、つまりカバナー氏は「ここは中国ではない。自由な英国だ」と言って、彼らの要求を拒んだ。すると中国人たちは、共産党仕込みの「凶暴性」を露にしてきたため、ついに警察を呼ぶ事態に至った、というものである。

(1月19日、カバナー氏がセント・パンクラス駅で中共愛国集団に攻撃される「騒動」が起きた)

騒動の現場は「反・中共の基地になった」

騒動から1週間後(1月26日)、カバナー氏は中国共産党党首の習近平を象徴する「くまのプーさん」の写真とぬいぐるみを手に、再び騒動のあった場所に戻り、中国共産党の全体主義を糾弾し、香港と台湾への支持を表明する「反・中共スピーチ」を行った。

「くまのプーさん」のぬいぐるみを手にして、セント・パンクラス駅(英ロンドン)の公共ピアノの場所に戻った英国人ピアニスト、ブレンダン・カバナー氏。2024年1月26日撮影。(SNSより)

さらに今月5日にも、カバナー氏は再び騒動のあった場所に来て、今度は台湾国旗を掲げて、台湾への支持を表明した。

こうしてカバナー氏は、ネット上で「反共大将軍」と称されるようになった。

なお騒動の際に、カバナー氏が弾いていたピアノは、いまや一躍「反・中共の基地」になった。現場には、自分で演奏や歌唱をするほか、わざわざ中共への抗議スローガンを掲げにやってくる華人も少なくない。

画像(左)は英ロンドンにあるセント・パンクラス駅のストリートピアノに掲げられた香港民主化デモを代表するスローガン「時代革命」の旗。画像(右)は六四天安門事件を想起させる「8964」の文字入りの服を着て、中共党首をいじる「くまのプーさん」を手にして同ピアノと記念写真を撮る市民たち。(SNSより)

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。