米中古住宅販売、28年ぶりの最低水準に落ち込む 高金利が圧迫

2024/01/22
更新: 2024/01/22

全米不動産協会(NAR)の19日の発表によると、不動産価格が記録的な高値に跳ね上がったにもかかわらず、昨年の中古住宅販売件数は過去28年間で最低となった。高金利や価格の高止まりが続いていることが要因とされる。

NAR によると、2023年の中古住宅販売件数は409万戸と、1995年以来28年ぶりの低水準だった。中古住宅の販売価格(中央値)は2022年12月より4.4%上昇し、約39万ドルと高水準を維持している。

2023年12月の販売件数は378万戸と、前月比で1.0%、前年同月比6.2%とそれぞれ減少した。

市場に出回る中古住宅の在庫数は12月末時点で前月比11.5%減の100万戸、現在の月次販売ペースでは3.2か月分に相当する。

一方、最近は住宅ローン金利が低下しているため、今年中には市場が回復する可能性もある。NARのチーフ・エコノミストであるローレンス・ユン氏は「住宅ローン金利は2か月前と比較して大幅に低下しており、今後数か月でより多くの在庫が市場に出回るだろう」と予測した。

新型コロナの大流行以来、住宅販売は住宅ローン金利の変化に応じて浮き沈みを繰り返してきた。流行初年度の2020年末には約550万戸が販売され、住宅ローン金利が低下した2021年には600万戸に増加した。

しかし、2022年初頭から米連邦準備制度理事会(FRB)が基準金利の引き上げを開始し、これが住宅ローン金利の急上昇の引き金となった。

販売件数が減っているものの、住宅への需要は堅調で、販売価格は北東部、中西部、南部、西部で上がっている。

英語大紀元記者。担当は経済と国際。