上川外務大臣9か国訪問終了 同志国間の結束深化

2024/01/18
更新: 2024/01/18

17日、約2週間の外遊を終え、帰国直前の上川陽子外務大臣は、訪問先のトルコ・アンカラで臨時会見を行なった。

冒頭、計9か国を訪問し、訪問した全ての国・国際機関からの能登半島地震に対するお見舞いの言葉に、謝意を表明した。

今回の外遊中、上川大臣は新たに「北欧外交イニシアティブ」を発表し、北欧諸国との関係を発展させるとの力強いメッセージを出した。国交樹立100周年を迎えるトルコとの間でも、更なる関係強化で一致した。加えて、政府間のみならず、官民が連携して取り組むことで、こうした取組が一層力強いものになることを確認した。

米国訪問中、岸田総理の公式訪米に向けて、踏み込んだ議論を行った。引き続き、岸田外交を支えるとともに、国際社会においてしっかりと日本の存在感を示していくと述べた。

キーウとワルシャワでのウクライナ女性、ウクライナの子どもたちとの面会や、その後の北欧・米国での面会など、計7件の女性・平和・安全保障(WPS)関連の面会を行った。また、日本の外相として初めて国際司法裁判所、国際刑事裁判所、国際海洋法裁判所という3つの国際司法機関を訪れ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化することの重要性を訴えた。トルコ訪問中の16日には、アンカラ大学訪問を含め、未来を担うユース世代と触れ合った。

訪問中、上川大臣はガザの危機的な人道状況に懸念を示し、各国の外相とともに人道的危機を解決する方法を議論して、イスラエル・パレスチナ双方の当事者が受け入れることができる状況を一日も早く作る必要があると認識したと述べた。イスラエル情勢の早期沈静化、地域の安定化に向けて、粘り強く積極的に取り組んでいく決意を表明し、また、ホーシー派による紅海周辺で商船への攻撃を繰り返すことを非難し、重大な関心をもって注視していると述べた。

上川大臣は1月5日から約2週間、ウクライナ、ポーランド、アラブ首長国連邦、スウェーデン、オランダ、米国、カナダ、ドイツ、トルコの計9か国を訪問した。今回の訪問の成果と昨年のG7広島サミットの成果も踏まえつつ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、人間の尊厳が守られる世界を確保していくべく、引き続き取り組んでいくと述べた。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。