中国の湖北省の小売企業、中白控股集団有限公司(中百集団)は、完全子会社である中白倉儲超市有限公司(中白倉庫)が金融業者から2億1900万元(約43億5千万円)を持ち逃げされたと発表した。
中白倉庫は湖北省の最大スーパーマーケットと言われており、ネットユーザーたちは、この事件の黒幕は財務担当者だけでなく、他の人物も関与している可能性があると疑っている。
中百集団は12月20日、完全子会社の財務担当役員の邵が、総額約2億1900万元の会社資金を不正に流用したと発表した。
邵は、仕入先決済システムの抜け穴を利用し、虚偽の領収書・検査書類を照合したり、承認者の署名を偽造したり、仕入先数を偽って増加させたりして巨額の会社資金を不正に流用した。
発表によると、資金流用の額により、同社のその他債権の元本価値が約2億1900万元、買掛金が約2億1900万元増加する見込みであり、その他債権に対する貸倒引当金は当初の約2億1900万元増加する見込みである。この結果、2023年の利益総額は約5千万元(約10億1500万円)減少する。
この事件は中国本土のインターネット上で激論を巻き起こしている。 ネットユーザーたちは、邵が一人でこのような大金を盗むことは不可能だと疑問の声をあげている。
「一人の力でそんな大金を手中に収めることができるのか」
「 バカをもてあそぶ、そんな大金が流れる会社の財務は健全に違いない」
「2億は言うに及ばず、20万も動かすのは不可能だ」
「一人の人間がそんなに転がせるとは思えない。あんなに大きなスーパーのどこにそんなに流動性があるのか」などと述べている。
中白倉庫は湖北省最大のスーパーマーケットであり、湖北省第一の小売業者である。
中白集団は主に商業小売業に従事する大型チェーン企業で、総合スーパー(中白倉庫)、コミュニティスーパー(中白スーパーマーケット)、コンビニエンスストア(中白ローゼン)などを所有し、湖北、重慶、湖南に1700以上のチェーン店を分布している。
中国チェーンストア管理協会の情報によると、中白集団は2022年に中国チェーンストアトップ100で23位、中国スーパーマーケットトップ100で9位に位置する。
中白集団は1997年に深セン証券取引所に上場した。 「界面新聞」によると、中白集団は2014年以降、損失を被り、停滞しておりまだ続いている。
2023年の最初の3四半期で、4400万元(約8億8千万円)の損失を被り、5千万元(約10億円)の損失となった邵のケースを加えると、2023年の中白集団の損失は1億元(約20億円)近くになりそうだ。
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