なぜかSNSが完全封鎖 北京の敏感地区で大火災が発生

2023/12/13
更新: 2023/12/13

12月10日未明、北京市西城区に位置する牛街のガソリンスタンド近くで大規模な火災が発生した。中国本土のソーシャルメディアでは情報が完全に封鎖され、ネット上は静まり返っている。

大紀元の記者が現地の関係者に取材し、火災の実態を確認した。

牛街の火災に関する情報は、XやYouTubeでのみ確認できる。動画では、ガソリンスタンドの裏側から炎が激しく上がり、濃い煙が立ちこめている様子が映されている。

多数の消防車が駆けつけ、警報灯が点滅している。撮影は火災現場から離れた場所から行われているが、火の勢いが強いことが伺える。

大紀元の調査によると、該当するガソリンスタンドは牛街と右安門内大街の交差点近くに位置している。

さらに、一人のネットユーザーから提供された現場の写真には、5階から6階建てのビルの屋根が完全に焼失している様子が映っている。

情報によると、火災は12月10日の午前1時頃に発生し、現場には多数の消防車が到着したが、被災した住民は午前5時頃にホテルへの宿泊が手配されたという。

牛街は北京市西城区南部を南北に走る大通りで、北は広安門内大街から南は南横街まで伸びており、北京最大のムスリム集中地区として知られている。

街の位置はセンシティブで、中共の政治的中枢の中南海から直線距離で約6キロメートル、車で約20分の位置にあり、天安門からも近く、北京金融街に隣接している。

中国共産党(中共)による情報封鎖にはネットユーザーからも不満の声が上がった。

あるネットユーザーは「自宅の近くで火災が起きたので動画を撮ったが、投稿できないことに理解に苦しむ」と述べている。

フリーライターの諸葛明陽氏は、「都市の建物で火災が起きるのは普通のことだが、中共政府がここまで情報を封鎖するとは、何か他に理由があるのではないか」と指摘している。

寧芯