またも「雷雪」発生 頻発する異常現象は「不吉の予兆」か=中国 河南

2023/12/13
更新: 2023/12/13

中国では近年、雪が降る空に雷が鳴る「雷雪(らいせつ)」をはじめ「空を旋回する鳥の大群」「川底から湧く水泡」「水面をジャンプする大量の魚」「赤いオーロラ」といった、普段は見られない異常現象が頻発している。

これら異常現象には、いずれも民間では「神の怒り」や「不吉の前ぶれ」「天下大変の前兆」とする言い伝えがある。

そのため、ただでさえ「謎の肺炎」が流行するなかで、さらに新たな「大変なこと」が起きる気配に、中国の民衆の懸念は尽きない。

2019年末より、中国で新型コロナパンデミックが発生した。以来、中国各地で非常に珍しい気象現象とされる「雷雪」の現象が確認されてきた。

多くの古老が「伝説にきく雷雪を見たのは、生まれて初めてだ」と口をそろえていうなか、今月10日の夜にも、河南省の各地で「降雪に伴う雷」の現象が見られた。その際には、空に紫色の稲妻が走ったという。

また、同じころ、河南省鄭州の空でも「吹雪のなか、カラスの大群が乱舞する」という異常な現象が見られた。空を黒く染め上げるほどの異様な光景について、地元住民は「こんなものを見たのは初めてだ」と驚きを隠せない。

 

(2023年12月10日夜から11日未明に、河南省の各地で確認された「降雪に伴う雷」の現象)

(2023年12月10日夜、河南省の各地で確認された「降雪に伴う雷」の現象)

(2023年12月10日夜、河南省鄭州で確認された、吹雪のなかを旋回するカラスの大群)

こうした古くから人々が「不吉な現象」と言い伝えてきた光景を前に、現代の中国の市民も「何か良くないことが起こるのではないか」と恐怖を覚えている。

ナマズの動きと地震発生との関係性を、科学的に証明することは難しい。それと同様に、社会の異変と自然現象との相関関係を、科学的に証明することは不可能にちかい。

しかし中国は今、経済の破綻、失業者の爆発的増加、疫病の蔓延、異常気象による農業への打撃など、どれをとっても国の根本を揺るがす大問題を抱えている。そうした切迫した状況から、人々が「不吉な現象」をより深刻に受け止めることは、無理からぬ心理である。

また、中国の民衆がそのように考える根拠には、多くの前例がある。

例えば以前、中国で新型コロナの感染が爆発的に流行していた時も、各地で空が暗くなるほどカラスや椋鳥(むくどり)が集結したり、地中の虫が大量に這い出てくるなどの異常現象が見られた。

また、雷雪に関しても、同様である。

「2021年の正月ごろに雷雪が発生した河南省では、その年の夏に洪水災害に見舞われた。22年の終わりに雷雪が発生した東北も同じく、翌年(今年)の夏に洪水災害に遭った。今回またも河南省で雷雪だ。来年は、何かが起こるかもしれない」

このように、過去の災難と結びつけて、自然現象を非常にリアルに受け止める市民も少なくない。不安の声が、中国の民衆の間に広がっているのは間違いないだろう。

現在、中国各地で、医師から本当の病名を伝えられない「謎の肺炎」の流行が著しくなっている。とくに、国内でも医療レベルが高いとされる首都・北京での感染状況が、最も深刻であるとされる。

中共当局は疫病の流行をずっと隠蔽しており、官製メディアはほとんど報道していない。だが、SNSなどに時折流出する国内の情報によれば、今回の流行の波で、すでに多くの死者が出ているようだ。

先月末には、中国の内モンゴル自治区や江蘇省などで、古書にいう「王朝滅亡の予兆」とされる「幻日」という奇妙な現象が、相次いで観測されている。

 

(大混雑する河南省鄭州市の児童病院の様子。待合室の天井から、点滴ボトルが吊るされている)

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。