北京と上海で感染が非常に深刻 凶を避け吉を求めるには

2023/12/01
更新: 2023/12/01

中国大陸では肺炎の大流行が広がっている。この感染は、中国の政治の中心地である北京と経済の中心地である上海で最初に発生した。北京と上海の病院の小児科はフル稼働し、その感染状況は、今、不安と恐れとともに、多くの注目を集めている。 

北京の市民 「非常に深刻」な状況

 北京の主要な病院の小児科は患者で満員だ。北京に住むある市民(以後Aさん)によれば、子供が肺炎の感染状況は「非常に深刻」で、子供だけではなく、大人への感染も見られるという。 

Aさんは、学校が感染防止に努めているが、「学校の生徒の半数以上が間接的または直接的に感染し、教師も感染している。我が家も全員感染した」 という状況なので、効果はないと語った。

Aさんの娘が通う小学校のグループでは、毎日誰かが休んでいるという。

「ほぼ80%の子供たちが咳で休んでおり、咳が繰り返し起こるために休むことが多い。子供たちの根治は難しい。咳が止まり、鼻水も出なくなり、3日間の観察期間が過ぎた後、学校に行かせると、2日もしないうちに再び咳が始まり、中にはその日の夜に熱が出る子もいる」

「病院に行った後、感染した」 

この感染について、Aさんは、「防ぎようがないと感じている」と諦め気味だ。 

現在、子供に点滴をしないようにしている。なぜなら、病院内の交差感染が深刻だからだ。彼女は、「北京の現状はこれが現実だ。病院に行って帰ると、本来病気がなく、その種の病気もないのに、感染してしまう」と話す。

Aさんは、自分が小さかった時は、このような状況はほとんどなかったと話す。彼女は「マスクをしっかりとつけていても感染してしまう」と語った。 

Aさんは、大紀元に対して、この高い感染率の状況が北京では長い間続いていると語った。4月には一回ピークがあり、10月15日から現在まで再びピークが続いていて、現在、北京の病院は満員だ。

「いくつかの病院は1か月や2、3か月待ちで、予約が取れないことが多い」という。

Xプラットフォームで広く伝わった映像では、北京の首都児童病院に子供を連れて診察を求める親たちの大群が押し寄せている様子が映し出されている。血液検査の待ち番号は既に2052番にまで達し、列の最後が見えないほどだ。 

北京大学の婦人子供病院は11月22日に、臨時の点滴室として「方艙(臨時病棟)」を稼働させた。 

上海の住民 病院は人で溢れかえっている

中国の経済中心地である上海では、上海復旦大学付属児童病院、上海市児童病院、上海交通大学医学院付属上海児童医学センターが上海の3大児童病院とされ、それらはいずれも人で溢れかえっている。発熱救急待合室には、慌ただしい親と疲れ切った子供たちでいっぱいだ。 

これら3つの病院の最近の統計によると、11月の第1週の平均日ごとの外来患者数は8千人を超え、昨年同期と比較して激増している。12月に入ると、上海の児童病院での診察患者数が高いままで、一向に顕著な改善は見られないという。

ある上海の市民(以後Bさん)は大紀元に対し、「今は本当に大変だ。基本的に病院の発熱病棟はいつも満室だ。上海の児童病院も同じだ」と話している。 

Bさんは、「最近は周りの子供たちが肺炎にかかっており、子供たちは病気になりやすい。それは同じ病気の再発ではないかも知れず、今はいくつかの感染が流行っている」と述べた。 

Bさんによると、現在、小児科病院は満床で、診察の流れも変更されている。専門スタッフが配置され、診断や診察の前にまず検査を行い、検査結果が出た後に医師が診察を行い、医師の時間を節約している。 

通常、診察を受けた後に医師が血液検査票や検査票を出すが、現在はみんな同じ病気であるため、咳が出ていれば医師はまず抗原検査を受けるように指示する。関連があるかどうかにかかわらず、これが一連の流れだ。

ある親が2度目に子供を連れて診察に行ったときのことであった。彼は、まずどのような感染症なのかを確認する必要があると言う。現在はインフルエンザマイコプラズマ感染症、そして新型コロナウイルス(COVID-19)が流行しており、この確認のステップだけでもかなりの時間がかかる。 

彼はまた、待合室は立つ場所が全くないほど混雑しており、外で風に当たりながら待つしかないと語った。 

ある意味での警告か

北京と上海は中国の政治と経済の中心地で、今回の大流行はまずこれらの注目される都市で爆発し、世界から注目を集めている。米国疾病予防管理センター(CDC)は、中国の保健当局と連携している。 

元北京首都師範大学の副教授である李元華氏は大紀元に対し、北京は特権階級が集まる場所であり、外国人や外国関連の人々が最も多いと語る。上海も同様である。感染大流行が中国の他の省で最初に発生してもあまり注目されないが、北京や上海のような都市で発生すると、注目されやすくなる。さらに、中共が北京や上海で情報を封じるのは、他の省よりも難しいのだ。 

彼は、これには何らかの天の意志があるかもしれないと述べ、「今回の大流行が、世界的に爆発するかもしれないと、いち早く世界の人々が知ることを願っている」と結んだ。

カナダの中医学院教授であり、康美中医診所の院長である劉医師(Jonathan Liu)は、大紀元に対して、中国で多くの子供が感染しているのは異常であると述べている。漢方医学によると、子供の体はエネルギーが溢れ、陽気は盛んであるため、コロナの3年間、子供はあまり感染せず、成人や高齢者のような重篤な症例は出現していなかった。しかし、今、中国では子供の感染が大流行している。

李元華氏は、「これはある意味での警告である」と考えている。「つまり、特権が最も集中している省市でも、本当にこのような疫病災害が来たとき、誰も避けられず、隠れることもできない」ということなのだ。

凶を避け吉を求める方法

今となっては、感染は中国北部から中国各地に広がり、病院では子供たちで溢れかえり、成人も次々と感染している。

広東省惠州市の蕭(しょう)さんは11月27日、大紀元に「父が今発熱して病院に入院しているし、息子も先日発熱し、彼の同級生も多くが発熱して休暇を取り、家で休んでいる。私の家族の何人かも感染しており、周囲の人々も発熱している」と語った。 

「私は、ウイルスの発生源も非常に奇妙だと感じている。少数の地域から突然発生し、その後迅速に全国各地に広がった」と彼は言っている。 

子供だけでなく、ソーシャルメディア上では成人の感染や死亡のニュースが頻繁に報じられているのだ。 

11月23日、中国のSNSユーザーは「この数日、聞いた死亡事件が多すぎる。一人は同僚で、38歳の2児の母、もう一人は仕事で接触があった企業の幹部、もう一人は友人の父で、みんな亡くなっている」と疑問を呈している。

加えて、最近、中国共産党の専門家や学者たちの相次ぐ死去が報告された。 

11月22日には、中国共産党員であり、暨南大学のジャーナリズムおよびコミュニケーション学部の教授で、博士課程の指導教員である祝東(しゅくとう)が41歳の若さで亡くなった。 

同じ日には、中国共産党員で天津医科大学の元党委書記、崔以泰(さいいたい)教授も亡くなった。翌日の11月23日には、中国共産党員で中国科学院の院士、著名なチタン合金の専門家、材料科学者である曹春曉(そうしゅんぎょう)が亡くなり、11月24日には、中国社会科学院大学院の考古学部教授で研究員でもある潘其風(はんきふう)が亡くなった。 

これらの専門家たちは中国共産党の党員だった。李元華(りげんか)氏は、「大流行が来たら、特権があっても、体が強くて若いという利点があっても、何の役にも立たないことを示している」と述べた。 

中国問題の専門家、橫河は新唐人のインタビューで、「歴史上、どの政権も、逆行して人々の怒りを買った時、神の罰を受けることになる」と語った。 

彼は、「今、多くの問題や内外の困難に直面しているときに突然この感染が爆発したのは、中共と直接関係がある。今、罰されるべきは中共だ」と言う。 

李元華氏も、「中国の伝統文化では、疫病は疫神とされ、疫神は人を選ぶ。疫病が来た時、実際には、罪のある人を取り去るとされていた」と発言した。 

彼は、「この時期、中国共産党を認め、忠誠を誓ったり、命を捧げたりすることは最も危険だ」と警告した。 

「中国共産党から離れることでのみ、安全を保てる」と彼は言い、今回の大流行は3年前の新型コロナウイルス(中国共産党ウイルス)の流行と同じで、「もし今回の疫病がまだ大規模に全面的に爆発する前に、この点に気づけば、命はまだ救われるかもしれない。中国人はすぐに中国共産党から離れ、中国共産党、共青団、少先隊からの脱退を急ぐべきだ」と述べた。

駱亜
中国語大紀元の記者、編集者。
黄海