10月、訪日外国人観光客数が2019年同月比で100.8%に達し、新型コロナウイルス(中共ウイルス)感染症流行前の水準を超えたことわかった。いっぽう、中国からの訪日客数は、コロナ禍前の3.5割程度に留まっている。
日本政府観光局は15日に、10月の訪日外国人観光客数に関するデータを公表した。東アジア、東南アジア、北米、欧州各地からの観光客がコロナ禍前の数字に近づき、国際線の定期便もコロナ禍前の約80%まで回復した。
いっぽう、中国からの観光客数は2019年同月比で35.1%だった。中国共産党による訪日団体旅行の販売禁止措置が8月に解除されたにも関わらず、回復傾向は見られない。中国国内の経済減速や、東京電力福島第一原発のALPS処理水放出の影響とみられる。
欧米豪地域からの観光客も増加している。円安ドル高が牽引する海外旅行需要の高まりで、米国からの訪日客はコロナ禍前の1.3倍となった。
台湾や香港からの観光客数も、2019年同月比でほぼ100%に近づいている。旅行代金の高騰にもかかわらず、紅葉シーズンや双十国慶節、重陽節などの台湾の連休が訪日需要を後押しした。台北桃園から熊本、成田、山形、青森への直行便やチャーター便が運航され、香港からの訪日客も那覇港へのクルーズ船による寄港や海路を利用している。
その他のアジア諸国からの訪日客数も、直行便の復活や季節的な観光需要の増加により、2019年の水準を上回っている。特に、仁川から岡山、鹿児島、仙台への直行便の増加やクルーズ船の運航などにより、韓国からの訪日客数はコロナ禍前の3倍に上る大幅な増加を記録した。
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