2024年の米大統領選の共和党候補者指名争いでは、中国が一つの大きな焦点となっている。先日立候補を表明したインド系米国人の実業家、ビベック・ラマスワミ氏は中国共産党を「最大の脅威」と位置づけ、米国は完全なデカップリングが必要性だと訴えた。
「これほどまで米国が前世紀のソ連に依存したことはなかった。しかし、中国の場合は違う」。ラマスワミ氏は12日に出演したCNNで、米国が対峙してきた2つの共産主義政権を比較して、深刻なまでに中国に依存する米国市場に懸念を示した。
また、米国は中国との経済的なもつれを解消する「独立宣言」を採択する必要があると強調。直面する最大の課題である中国共産党に「長期的に国として勝つために、国際舞台で必要な短期的な犠牲を払うことができるような、ナショナル・アイデンティティのビジョンを提供する」と述べた。
CPACスピーチ
ラマスワミ氏は3月初旬に開催された保守政治活動協議会(CPAC)の講演でも中国共産党からの「独立」に言及した。
ラマスワミ氏は、米国は敵対的国家である中国と「共依存関係にある。共依存は良い結果を生まない」と指摘。自身が大統領に選ばれたらトーマス・ジェファーソンが生きていたら署名するであろう(中国からの)独立宣言に署名する」と発言した。
さらにこうした宣言を実行するには、米国は中国共産党が崩壊するか「抜本的に改革」するまで、「ほとんどの米国企業が中国でのビジネスを禁止」する必要があると付け加えた。
昨年大統領選挙への出馬を正式に表明したトランプ前大統領も先月発表した声明のなかで、中国の最恵国待遇を撤廃して米国の中国依存を「完全に排除」する「アメリカ・ファースト」貿易政策を実施すると強調した。
4日には、トランプ前政権で国連大使を務めたニッキー・ヘイリー氏が中国共産党は「米国がこれまで直面した中で最も強く、最も統制のとれた敵」と指摘。大統領に選出された場合「まず新型コロナウイルスを拡散した中国共産党の責任を追及する」と述べた。
共和党はほかにも、ペンス前副大統領や南部フロリダ州のデサンティス知事、ポンペオ前国務長官らの出馬の可能性も報じられている。
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