[台北 7日 ロイター] – 台湾財政部が7日発表した12月の輸出は、世界経済の悪化を背景に4カ月連続で減少した。インフレや金利上昇が需要を圧迫しているほか、中国の新型コロナウイルス対策緩和による恩恵はまだ表れていない。
12月の輸出は前年比12.1%減の357億5000万ドルで、1年8カ月ぶりの低水準となった。ロイターがまとめた市場予想は13.3%減、11月は13.1%減だった。
財政部は12月の輸出について、インフレ圧力や主要国の金利上昇で世界の需要が緩やかに減速したほか、中国の「ゼロコロナ」政策緩和を受けた感染急拡大で同国の製造業生産に混乱が生じたと指摘。
世界経済の「著しい減速」が見込まれる中、台湾の輸出は今年第1・四半期も減少が続くと予想し、ウクライナでの戦争や中国のコロナ拡大が主な不透明要因だとした。
12月の電子部品輸出は1.4%減の160億4000万ドル、半導体輸出は0.8%増加した。
最大の貿易相手である中国への輸出は16.4%減の142億8000万ドル。11月は20.9%落ち込んでいた。12月の対米輸出は2.6%減。11月は11.3%減だった。
財政部は今後のリスクとして米中の技術戦争を巡る不透明感などを挙げ、1月の輸出は前年比20─24%減少する可能性があると予想した。
財政部の担当者によると、第4・四半期の輸出は前年比8.6%減少した。
12月の輸入は11.4%減の309億6000万ドル。市場予想は10.2%減、11月は8.6%減だった。
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