ウェブサイトの信頼性を評価する米国の民間調査機関、ニュースガード(NewsGuard)は14日、中国発の動画共有アプリ「ティックトック(TikTok)」国際版の検索エンジンが偽情報を含んだコンテンツをユーザーに提供していると指摘する調査結果を発表した。
調査報告書によると、ユーザーが同アプリ上で「パンデミック」「気候変動」「ロシアのウクライナ侵攻」などの注目ワードについて検索すると、表示された検索結果の約5分の1が偽情報であることが判明した。
例えば、「COVID Vaccine(新型コロナウイルスワクチン)」と入力して検索した場合、ティックトックの検索結果では、ユーザーに「COVID Vaccine exposed(新型コロナウイルスワクチン暴露)」「COVID Vaccine injury(新型コロナウイルスワクチン健康被害)」などの検索候補が表示された。ティックトックの検索結果に比べ、グーグルで「COVID Vaccine」で検索した方がより真実の情報が表示されたという。
ニューズガード創業者のスティーブン・ブリル(Steven Brill)氏は、ティックトックが西側の民主主義国家に混乱をもたらすために、わざと偽情報を広めているのではないかと疑っている。
同報告書を受け、ティックトック側は指摘された問題について否定しなかった。「我々は虚偽の医療情報を含む有害情報を容認しない。これらの情報は削除する」とコメントした。
ニュースガードは3月に公開した調査報告書の中でも、ティックトックがウクライナ戦争に関して誤解を招くコンテンツをユーザーに提供していると指摘した。
ティックトックをめぐっては「セキュリティ問題」に限らず、短編動画の視聴という目的には一致しない「個人情報の過剰収集」が問題視されている。米下院最高総務責任者キャサリン・スペンダー氏は今月10日、ティックトックは個人のプライバシーを危険にさらす可能性のある「高リスク」アプリだと強調し、使用を控えるよう議員に勧告する声明を発表した。
(翻訳編集・李凌)
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