中国税関総署は1日深夜、台湾の食品や医薬品企業100社余りからの輸入を緊急停止した。アジア歴訪中のナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問への報復措置だとみられる。
同署のウェブサイト上で、一部の台湾食品企業のステータス表示が「輸入を一時停止」となっている。なかには、パイナップルケーキが人気の「維格餅家」、150年の歴史を持つ老舗中華菓子店「郭元益」など有名企業も含まれている。
中国側の狙いは、台湾の食品、農業、水産などの産業に容赦ない打撃を与えることで、報復措置を行ったとみられる。
台湾メディア「聯合ニュース」は2日、情報筋の話として、深夜に重大な決定を行った中国政府の狙いは「明らかだ」と報じた。正副大統領に続く米国ナンバー3のペロシ下院議長の訪台計画に、「中国はより大きな報復措置を講じるだろう」と示した。
一部の米台メディアはペロシ氏が2日に台湾入りすると報じているが、米政府の公式発表は今のところまだない。
昨年3月にも、中台関係が悪化するなか、中国側は害虫を検出したとの理由で台湾産パイナップルなどの輸入を止めた。
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