中国空母など8隻が宮古海峡を南下 遠方での作戦能力向上が目的か=防衛省

2022/05/03
更新: 2022/05/03

防衛省は3日、中国海軍の空母遼寧」と駆逐艦など8隻が沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を通過し太平洋へと航行したことについて、中国本土から遠く離れた海域での作戦能力を高めるための活動であると指摘した。東シナ海では艦載ヘリコプターの発着艦も確認されており、海上自衛隊が監視と情報収集を行った。

1日、海上自衛隊は長崎県男女群島の西約350キロの海域において、中国海軍のクズネツォフ級空母「遼寧」と、ミサイル駆逐艦4隻、高速戦闘支援艦1隻の計6隻を確認した。同日午後6時頃には沖縄本島の北西約480キロの海域で中国海軍のフリゲート1隻を、2日午前6時頃には沖縄・大正島の北約160キロの海域でミサイル駆逐艦1隻を確認した。

海上自衛隊が確認した中国海軍の8隻の艦艇はその後、沖縄本島と宮古島の間を南下し、太平洋へと航行した。また、東シナ海では艦載ヘリの発着艦が確認された。

海上自衛隊は事実上のヘリ空母である護衛艦「いずも」(横須賀)と、P-1哨戒機やP-3C哨戒機を出動させ、警戒監視にあたった。

空母「遼寧」は昨年12月にも確認されている。海上自衛隊は中国海軍の空母等の活動について「遠方の海空域での作戦遂行能力の向上を企図した活動の一環である可能性がある」と指摘、引き続き情報収集を実施すると発表した。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。