「理由言えない」感染拡大に注意喚起の遼寧女性アナ停職処分 

2022/04/08
更新: 2022/04/08

中国遼寧省瀋陽市の国営テレビ放送局、遼寧広播電視台(以下、遼寧テレビ)の女性アナウンサーはSNSのライブ配信中、同市の中共ウイルス(新型コロナ)の感染状況が深刻であると示唆した後に停職処分を受けた。

遼寧テレビの朱霞氏は3月30日の番組の中で「(瀋陽市)皇姑区の皆さん、理由を言えない」と断ったうえで、「感染対策をしっかりしてから出かけてください」と視聴者に呼びかけた。

皇姑区が特に深刻と述べ、「必ず、必ず感染対策をしっかりしてください」と注意を促した。

同氏は遼寧テレビで複数の番組に出演しており、地元住民の間で高い人気を博している。

中国メディア「捜狐網」5日付によると、遼寧テレビの上層部は「不適切な言論を行い、社会に良くない影響を与えた」として、朱霞氏に対し処分を発表した。

上層部は、朱氏が上司の許可を得ずにSNS上でライブ配信をしたことを批判し、アナウンサーは個人のSNSアカウントで感染状況について発言してはいけないと強調した。

朱氏はアナウンサー職から解かれ、取材活動なども禁じられた。

遼寧テレビは省レベルの国営テレビ局で、遼寧省党委員会の管轄下にある。
ネット上では「上層部は、コロナで苦しむ市民に寄り添う(朱氏の)姿を到底容認できないだろう」「真実を言う人は誤ったことをした人として処分される」などと当局の対応を非難した。

瀋陽市は3月24~30日まで事実上の都市封鎖措置を行い、企業や店舗の操業・営業を一時停止し、地下鉄などの交通機関も停止した。都市封鎖中、全市民は移動・外出を制限され、3回のPCR検査を義務付けられた。

(翻訳編集・張哲)
 

張哲
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