[東京 22日 ロイター] – 一般会計総額107兆5964億円と、過去最大となる2022年度予算は22日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。野党・国民民主党も衆院に続き政府案に賛成した。ロシアとの経済協力予算の見直しを求める声もあったが、岸田文雄首相は修正を拒否した。
次年度予算は社会保障費や防衛費の伸びに加え、新型コロナ対策として予備費5兆円を計上したことから、4年連続で100兆円を超える大型予算となった。今夏の参院選を前に、与野党からさらなる財政出動を求める声が強まるのは必至で、財政運営を巡って首相がどう判断するかが今後の焦点となる。
採決に先立つ締めくくり質疑では、立憲民主党の福山哲郎委員(立民)が22年度予算に盛り込まれたロシアとの経済協力の関連経費21億円について、岸田首相に見直す考えがないか質した。
ロシアとの経済協力を巡って首相は「新たな協力を行うことはありえない」との認識を示したが、予算の組み替えに関しては「この段階で修正することは考えていない」と語った。
一方、世界的な原油高対策では、1リットルあたりのガソリン価格を172円に抑えるため「激変緩和措置など当面の対策を導入した」と述べたが、追加策に関しては、原材料価格や食品価格への波及も踏まえて「政府全体として機動的に対応する」と明言を避けた。安江伸夫委員(公明)への答弁。
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