[ワシントン 15日 ロイター] – 国際通貨基金(IMF)は15日、ロシアのウクライナ軍事侵攻は成長鈍化とインフレ高進という形で世界経済全体に影響を与えるとし、長期的には世界経済の秩序を根本的に変える可能性があるとの見方を示した。
IMFはウェブサイトに掲載した声明で、今回の危機は人的被害や歴史的水準の難民に加え、食糧やエネルギーの価格を押し上げ、物価上昇や所得減少を引き起こし、ウクライナ周辺国の貿易やサプライチェーン(供給網)、資金のやり取りを混乱させていると指摘した。
企業信頼感は損なわれ、投資家の間で不透明感が高まり、資産価格の下落や資金調達状況の引き締め、新興国からの資本流出につながる恐れがあると説明した。
「この紛争は世界経済への大きな打撃であり、成長を阻害し、物価を上昇させる」と懸念を示した。
IMFは、2022年の世界経済成長率予想について、従来の4.4%から引き下げる可能性があるとしている。15日の声明では地域別の成長率予測の下方修正の可能性も示唆した。
IMFは4月19日に最新の予測を公表する。
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