岸田首相、ゼレンスキー宇大統領と電話会談 防弾チョッキ等提供する方針伝える

2022/03/04
更新: 2022/03/04

岸田文雄首相は4日、ウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談で、同国の要請を踏まえて自衛隊が保有する防弾チョッキやヘルメット等の装備品を提供する方針を伝えた。欧州最大規模の原子力発電所に対する攻撃について「最も強い言葉で非難する」と述べた。

岸田首相は会談で、防弾チョッキなど自衛隊が保有する非殺傷性の装備品を提供する方針を伝えた。ウクライナ南東部ザポロジエ州の原子力発電所に対する攻撃は決して許されてはならない暴挙であり、「福島第一原子力発電所の事故を経験した我が国として、最も強い言葉で非難する」と述べた。ゼレンスキー氏は日本の支援と対ロシア制裁について感謝の意を伝え、原発への攻撃は「世界の安全保障に対する重大な脅威」であると一致した。

松野博一官房長官は記者会見で、同日開催された国家安全保障会議(NSC)四大臣会合ではウクライナに対して、自衛隊法や防衛装備移転三原則の範囲内で物資の支援を行うことを至急調整することを明らかにした。物資は防弾チョッキ、ヘルメット、防寒服、天幕、カメラのほか、衛生資材、非常用糧食、発電機などの非殺傷性のもの。自衛隊機等により提供するという。

日本政府はこれまでに1億ドルの借款に加え、1億ドルの緊急人道支援をウクライナに提供している。

松野氏はロシアによる原発への攻撃は「蛮行」であると強く非難した。仮に原発事故が生じれば広範な地域に深刻な影響を及ぼすことから、すべての戦闘行為の即座停止を求めた。

四方敬之内閣広報官によれば、ロシアのウクライナ軍事侵略は「国際社会の平和と安定を著しく損なう」事態であり、国際社会のなかでウクライナ支援における結束を示すため政府は前例ない対応をとるとした。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
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