[ソウル 10日 ロイター] – 米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は10日、民間衛星写真を基に、北朝鮮が軍事パレードの準備を進めている可能性があるとの分析結果を公表した。
報告書によると、通常パレードが行われる金日成広場を再現した平壌の美林パレード訓練場で、数百人が隊列を組む様子が確認された。
近隣にはバス240台以上が停車していたが、弾道ミサイルなど目立った軍事装備品は確認されなかったという。
38ノースはこれについて「イベントが主に人々で構成されるか、もしくは(軍事装備品が)まだ到着していないということを示唆している」との見方を示した。
北朝鮮専門サイト「NKニュース」(ソウル)も前日、関係筋の情報や衛星画像を基に、1月下旬以降の平壌上空でのジェット機飛行や訓練場での隊列行進など、パレードに向けた準備の可能性を指摘していた。
北朝鮮は今月16日に故金正日総書記の生誕80年、4月15日に故金日成主席の生誕110年の記念日を迎える。同国はこうした記念日に大規模なパレードで軍事力を誇示するケースが多い。
38ノースは報告書で「北朝鮮はこうしたイベントを事前に公表しないが、過去数年は通常、祝賀行事の1カ月から数カ月前に美林パレード訓練場での訓練が開始された」とした。
北朝鮮は先月、1カ月としては過去最多となる7回のミサイル実験を実施。核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を再開する可能性を示唆した。
アナリストは、北朝鮮が祝日に合わせて新たな主要ミサイルなどの実験を行う可能性があるとみている。
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