深セン市、海外から荷物届けば「PCR検査を」市民「つねに他国のせい」

2022/01/20
更新: 2022/01/20

中国南部の深セン市で一部のネットユーザーは、海外からの郵便物を受け取った後、防疫用スマホアプリ「健康コード」が「経過観察が必要」に変わったことに不満を強めている。

中国メディア「極目新聞」19日付によると、今月初めに海外の通販サイトで商品を購入し、17日に受け取った女性市民の健康コードが18日午前、「正常」を示す緑色から「経過観察が必要」を意味する黄色に変わった。感染リスクは中程度だという。

女性はこれまで感染者が確認された地域に行ったことはないとした。市当局の要求に従い、女性はPCR検査を受け、結果は陰性だった。

昨年12月末にネット上で日本から日本酒を取り寄せ、18日に自宅に届いたもう1人の市民の健康コードも18日以降、緑色から黄色に変わった。

報道によると、海外からの商品がまだ届いていないのに、健康コードの色がすでに変わったと訴える市民もいる。

市当局は19日、海外から荷物を受け取り、健康コードが黄色になった場合、荷物に触れた後48時間以内にまず1回のPCR検査を受け、7日の間にさらに2回のPCR検査を受けるとした。

海外から荷物が届いていないのに健康コードが黄色になったことについて、市当局は、「ビッグデータが、荷物が間もなく国内に到着すると計算し、健康コードの色を黄色にしたのだろう」と説明。

中国版ツイッター、微博(ウェイボー)では、深セン市のこの対応について「やりすぎだ」「感染していないのに、PCR検査を受ける間どこにも行けない」と批判の声が相次いだ。

中国各地でこのほど、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の変異株、オミクロン株の感染者が相次いで確認された。北京市保健当局は17日の記者会見で、同市で初めて確認されたオミクロン株の感染源について、「カナダからの国際郵便物である可能性を排除できない」とした。

深セン市民の張さんは「大流行が始まってから、中国当局は発生源について、常に他国のせいにしている」と批判した。

張さんは「皆、コロナをめぐって当局が責任を転嫁していることはわかっている。でも、国民が批判すれば、逮捕されるから何も言えない」と肩を落とした。

(翻訳編集・張哲)