ジャングルに積もる火山灰…ニュージーランド軍がトンガの写真を公開 救援部隊も出発

2022/01/18
更新: 2022/01/18

海底火山の大規模噴火と津波に襲われた南太平洋の島嶼国トンガでは、海底通信ケーブル損傷で通信網が絶たれ、被害状況の把握が難しくなっている。隣国のニュージーランド軍は17日、哨戒機を派遣し現地の様子を撮影した。同国海軍は軍艦2隻に物資を積み込み、救援活動を行う予定。

ニュージーランド軍は北部に位置するノムカ島を空撮した。ジャングルに火山灰が積もり、木々の葉を覆っていることが分かる。マンゴ島は村全体が壊滅状態にあり、アタタ島でも多くの建物が倒壊しているという。

ニュージーランド軍は救援活動を行うため、2隻の艦艇をトンガに派遣する。18日、救援物資と各種装備を乗せた哨戒艦「ウェリントン」が出港した。補助艦である「アオテアロア」は真水と人道援助物資を積載し、同日に出発する予定。

岸田首相は17日にお見舞いのメッセージを発表。「大きな被害が発生しているとの報に接し、大変心を痛めて」おり、「復旧・復興のためできる限りの支援をしたい」との考えを示した。

国連人道問題調整事務所(OCHA)は17日、トンガの離島から救難信号を受信したと発表。18日にはマンゴ島があるハーパイ諸島では推定5〜10メートルの津波が襲ったと、トンガ海軍の報告を受けたOCHAが明らかにした。トンガの外交官によると、壊滅的な被害を受けた離島では死傷者が増える恐れがあるという。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。