南太平洋のトンガ諸島で15日、大規模な海底火山の噴火が発生し、同国沿岸部の観測所では1メートルの津波が観測された。気象庁は日本への津波の影響を調べていたが「日本では多少の潮位の変化が起こりうるものの被害の心配はない」と午後7時ごろに発表した。
噴火は午後1時10分ごろに発生した。住民らが撮影したとみられるソーシャルメディアの映像には津波が陸へと押し流れていく様子が収められている。首都ヌクアロファには火山灰が降り注いでいるという。ロイター通信が伝えた住民の話では「爆弾が爆発したかのような」衝撃を感じたという。
近隣の島国であるフィジーとサモアの当局も、強い潮流や高潮の恐れがあるため海岸線に近づかないよう警告を発している。
日本の気象衛星「ひまわり」や米国の「GOES-West」が海底火山爆発当時の様子を収めている。現地メディア、マタンギ・トンガによると噴火は14日早朝から始まっており、火山の近くでは大規模な爆発や雷、稲妻を観測したと報じた。衛星画像では火山灰や蒸気、ガスの噴煙が幅5キロ、長さ20キロまで及んだという。
2300キロ以上離れたニュージーランドの国家緊急事態管理庁も「異常な潮流と海岸での予測不可能な高潮」が発生する可能性があるとして警報を発している。
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