公安調査庁、アレフに再発防止処分を請求 活動大幅制限へ

2021/10/25
更新: 2021/10/25

オウム真理教の後継団体「アレフ」について、公安調査庁は25日、団体規制法の観察処分で定められた報告義務を果たしていないとして、同法に基づく再発防止処分を公安審査委員会に申請したと発表した。申請が認められれば土地・建物の使用や資金集めなどの活動が禁止される。

オウム真理教が過去に大量殺人を行った経緯から、後継団体の「アレフ」には「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(団体規制法)」が適用されている。公安調査庁は同団体に対し、人員構成や不動産の保有状況、保有する資金の内容、収益事業の状況等を3か月ごとに義務付けている。しかし報告書は今年5月以降、提出されなかった。

公安調査庁の資料によると、「アレフ」は任意調査及び立入検査に対して組織的対抗措置を行っており、人員や資金等の把握が困難になっている。また、同団体は公安調査庁からの再三にわたる指導にも応じていない。

本件請求について、公安調査庁の和田雅樹長官は記者会見で、「無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難となっていることから、必要な限度で活動の一部を一時的に停止させるとともに、速やかにその危険性の程度を把握すべく、再発防止処分の請求を行ったもの」と述べた。

公安調査庁の請求が認められれば、「アレフ」は最大6か月間にわたり、不動産を新たに取得することや、所有する特定の建物を使用すること、勧誘を行うこと、金品等の贈与を受けることなどが禁止される。

公安調査庁長官は、「引き続き、観察処分の適切かつ厳格な実施により、公共の安全を確保し、サリン事件等の被害者・遺族や地域住民を始め国民の皆様の不安感の解消・軽減鋭意努める」とコメントした。

大紀元日本 STAFF