仏「ワクチンパスポート義務化」に抗議デモ、6週目突入「フランス人を分断している」

2021/08/24
更新: 2021/08/24

フランスで21日、ワクチンパスポートに反対する200以上のデモ活動が行われ、十数万人が集まった。フランスでは先月中旬から毎週土曜日に抗議デモが行われており、今回のデモは6週目にあたる。

フランス内務省がロイター通信に発表したところによると、21日のデモには約17万5000人が参加した。先週末は約21万5000人、先々週は約23万7000人が参加している。今週の土曜日に予定されているデモは夏休み後となり、参加人数はさらに増える見込みだ。

フランス議会は7月26日、美術館や映画館などの娯楽施設で、ワクチンの接種完了を証明する「ワクチンパスポート」の提示を義務付ける法案を可決した。

さらに8月9日から、飲食店や交通機関、病院などで、このパスポートの提示が義務付けられた。違反者には、135ユーロ(約1万7000円)の罰金が科されるほか、確認を怠った店も業務停止となる可能性がある。

デモ行進では「自由」や「フランスを解放せよ(free France)」といったスローガンが掲げられ、マクロン大統領にワクチンパスポートの廃止を求める声が上がった。

パリのデモ活動に参加した公務員のソフィー・スーラス氏は、「衛生パス(ワクチンパスポート)はフランス人を分断している。これは明らかだ」と危機感を露わにした。

これに対し、マクロン大統領は「自由は、すべての人の自由が守られて初めて存在するものだ」と述べ、「これらの集団的なルールを受け入れ…予防接種を受けるべきだ」と強調した。

(翻訳編集・蓮夏)