武漢1200万人を検査へ デルタ株拡大で都市再封鎖の恐れ 買いだめに走る市民 

2021/08/04
更新: 2021/08/04

中国ではこのほど、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染が急拡大している。同ウイルスのデルタ変異株の感染者が確認された湖北省武漢市では、昨年のような都市封鎖に備え、市民が食料品などの買いだめに走り始めた。

湖北省武漢市と荊州市の衛生当局は2日夜、市民7人と2人が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性になったとそれぞれ発表した。武漢市は昨年、76日間に及ぶ厳しい都市封鎖を実行し、同年5月中旬以降、市内の感染は確認されていないと主張してきた。

武漢市は3日、約1200万人の全市民を対象にPCR検査を実施すると発表した。また、一部の集合住宅地の住民に対して外出制限を命じた。

市民の張倫さんは3日、米ラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対して、感染急拡大に市民らは今、非常に不安になっていると話した。「いつでも都市封鎖措置に対応できるように、人々は食品を買いだめて準備している。今、スーパーに行っても、品物が全くない状況だ」という。張さんによると、市内の10数の社区がすでに封鎖された。市政府は、スーパーや市場に対して食品の値上げを禁じたという。

中国版ツイッター、微博(ウェイボー)では、武漢市のスーパー店内の棚が空になっている状態を捉えた動画や写真が投稿されている。ネットユーザーは、武漢市民は昨年のように、2カ月以上の都市封鎖が再び実施されることに「怖くてたまらない」とした。

中国では現在、少なくとも10の省でデルタ変異株の感染が急速に広がっており、数百万人が外出制限を課された。

米メディア「Newsmax」1日付によれば、中国問題専門家のゴードン・チャン氏は、中国当局が今まで「感染をコントロールできていなかった」との見方を示した。中国当局の情報隠ぺいによって、欧米メディアは中国国内の真の感染実態を知ることができないと同氏は指摘した。チャン氏は、中国当局が提供した感染関連情報を信用してはいけないとした。

(翻訳編集・張哲)