台湾政府、リトアニアで「台湾代表処」開設へ 大使館相当

2021/07/20
更新: 2021/07/20

台湾外務省は20日午前、オンライン記者会見を開き、台湾は北欧バルト海に位置するリトアニアで、大使館の役割を果たす「台湾代表処」を開設すると発表した。

リトアニアのアウシュリネ・アルモナイテ(Aušrinė Armonaitė)経済・イノベーション担当相は5日、ドイツメディアの取材に対して、同国は10月~11月の間に台湾で代表機関の設置を計画すると明らかにした。これを受けて、台湾側もリトアニアで代表機関を設置すると決めた。

台湾は昨年、アフリカ東部のソマリランド共和国で、初めて「台湾代表処」を設立した。台湾と外交関係を結んでいない多くの国では、「1つの中国」問題で中国当局の批判を回避するために、大使館に相当する「台北経済文化代表処」が設置されている。

呉釗燮外相は記者会見で、台湾が18年ぶりに欧州で新たに代表機関を設置することには「大きな意義がある」と述べた。2003年、台湾はスロバキアで代表機関を開設した。

呉外相による、台湾とリトアニア政府の協議で、台湾はリトアニアの首都ビリニュスに「駐リトアニア台湾代表処(The Taiwanese Representative Office in Lithuania)」を設立することで合意した。外相は、リトアニアで「まもなく」代表機関を設立すると述べ、現在準備を進めているとした。

外相は「台欧の連結は、わが政府の対外関係における重要な課題である。在外代表部に『台湾』を使うことは、欧州各国に台湾をアピールすることができ、意義が大きい」と話した。

リトアニアは欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)、経済協力開発機構(OECD)の加盟国で、製造業や軍事、金融工学など各分野で優れた技術を持つ。

外相は、リトアニアと台湾は民主主義、人権など普遍的な価値観を共有する国であり、両国が友好関係を深めることで「世界の平和、安定と繁栄に貢献できる」とした。

また、外相は欧州にある他の代表機関の名称について、「台北代表処」から「台湾代表処」に変える予定はないとした。

(翻訳編集・張哲)