米グーグル傘下のユーチューブは3月29日、動画の「よくないね」の数を非表示にするテストを行うと発表した。一部のユーザーは、この動きはホワイトハウスの公式アカウントに低評価が多いことに関係していると推測している。
同社はツイッターで、「ターゲットを絞った嫌悪攻撃、そして心の健康に関するクリエイターのフィードバックに対応して、私たちは『よくないね』の数を示さない新しいデザインをいくつかテストしている」と投稿した。
「テストの参加者には、今後数週間のうちにこれらのデザインが表示される」という。
また、グーグルのサポートページには、「クリエイターたちから聞いたところによると、『よくないね』の数は彼らの心の健康に影響を与え、的を絞った攻撃を引き起こす可能性がある。そこで私たちは、『いいね』と『よくないね』の数を含まないデザインをテストし、クリエイターの体験を向上させると同時に、視聴者のフィードバックが確実に反映され、クリエイターと共有されるよう試みる」と記されている。
発表を受けて、大多数のコメントはこのアイデアに反対している。この動きは、ホワイトハウスの公式チャンネル上の動画に付けられた膨大な数の「よくないね」が原因だというコメントもある。
また、動画の質に関するフィードバックを得たいと思っている人にとっては、良くないのではないかと懸念するコメントもあった。
ユーチューブは1月のバイデン大統領の就任後、ホワイトハウスの公式チャンネルに投稿された動画から、大量の「よくないね」を削除したと思われる。同社によると、これは通常の取り組みの一環で、偽物だと思われる「よくないね」を排除したという。
ユーチューブのユーザーが、ホワイトハウスのいくつかの動画から何千もの「よくないね」が消えたことに気づき、ビフォー&アフターのスクリーンショットをソーシャルメディアに投稿した。
スクリーンショットによると、少なくとも3つの動画から1万6000件の「よくないね」が削除された。削除後も、同チャンネル上の5つの動画では1月21日現在、合計1万4000件の「いいね」に対して、約6万件の「よくないね」が付けられている。
また、ウェブサイト81m.orgに掲載された匿名のデータによると、ホワイトハウスのチャンネルは300本以上の動画を投稿し、合計370万件近くの「よくないね」が付けられ、そのうち250万件近くがユーチューブによって削除されたという。データの追跡は1月26日に開始され、すべてのデータとその収集方法も公表されている。
ユーチューブは大紀元に対して、同社はサイト上の動きを監視し、スパムと判断したクリックを削除し、自然なクリックのみを残していると返答した。バイデン氏の動画において、このシステムは意図通りに機能したと同社は述べた。
同社は2019年のツイートで、「ユーチューブは定期的に動画から、スパムによって付けられた『いいね』と『よくないね』を削除している。数字が更新されるまで最大48時間かかる場合がある」と述べた。
ユーチューブが本物と偽物のクリックをどのように区別しているのかは不明だ。同社に詳しい情報を求めたが、すぐに回答は得られなかった。
ユーチューブと親会社のグーグルは、政治的バイアスがかかっていると長い間批判されてきた。これらの企業は、自社の製品は政治的に中立だと主張している。しかし、社員の供述や流出した内部資料によると、実際は自社の政治的立場を製品に注ぎ込んでいるようだ。
心理学を研究するロバート・エプスタイン氏は、700人以上の有権者からなるチームを編成し、昨年の大統領選挙前に調査を行った。それによると、グーグルは選挙前に、検索結果やリマインダー、検索候補、ニュースフィードなどを使ってユーザーに影響を与え、自社の政治的立場が有利になるように数百万票を動かしたという。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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