<独自>閉鎖されたハルビン第二病院 監獄スタイルの管理=黒龍江省内部文書

2020/05/21
更新: 2020/05/21

黒龍江省では最近、中共ウイルス新型コロナウイルス、COVID-19)が再流行している。このほど、大紀元が入手した省の伝染病予防に関する内部文書によると、中国共産党はハルビン市第二病院に「出入り禁止、出所禁止」の措置を取り、警官が24時間監視する、監獄スタイルを実施していたことが明らかになった。

4月20日、中国メディアは、感染症が発生したハルビン市第二病院は閉鎖されたと報じた。大紀元が入手した黒龍江省共産党委員会の疫病予防に関する機密文書によると、当局は通常の閉鎖管理だけでは不十分と判断し、より厳格な管理を行うとする「工作建議」(提案書)を発表した。

4月24日付けの機密文書には特別至急の措置として出したこの提案書には、ハルビン市第二病院の院内感染が発生した主な原因は、病院の防疫に対する問題意識、内部伝染病の規定、一部の医療関係者の防疫意識がそれぞれ不足して、監督管理が行き届いていなかったことにあると指摘している。

また、ハルビン市の各区、市、県に対して、全病院がこの建議に基づき、ハルビン市第二病院の問題から学習して、方案を制定し、防疫対策を立て直すよう要請している。

当局の内部資料には、封鎖措置にあるハルビン第二病院について、絶対に院内の人間が外出したり、他の人が院内に入ったりしないよう完全封鎖を行うとしている(大紀元資料)

また、当局は第二病院に「完全閉鎖管理を実行する」としている。文書によると、完全閉鎖管理とは、「公安の力を強化し、院内への立ち入りを絶対に阻止する」厳格な措置で、院内でも「病棟間の人の移動を制御する」という。

「工作建議」はまた、病院内の患者、医療従事者、退院患者および付き添い人の隔離の強化を求めている。 例えば、隔離観察のために指定ホテルに移送された127人の患者と66人の付き添い人には、少なくとも21日間の隔離観察と集中管理が行われるという。

また、ハルビン市第二病院の院内感染は、市内の集団感染と関連していることが、黒龍江省保健委員会の文書で明らかになっている。

大紀元が別に入手した4月12日付の内部文書は、感染経路の追跡結果を示している。それによれば、米国から帰国した女性から、隣人や恋人を通じて伝染が広がり、結果的に訪れたハルビン第二病院で89人に上る院内感染を起こしたと指摘している。

しかし、この米国から帰国した女性は、帰国時のPCR検査で陰性を示しており、同居する家族も陰性だという。このため、当局の主張する「海外帰国者が感染を広げている」という説が、この女性に当てはまるかどうかは疑問符が打たれる。経路の追跡は難しいが、黒龍江省の一部では、院内感染などの数十人規模のクラスターが発生していることは、当局の内部文書で確認できる。

(翻訳編集・佐渡道世)