米当局、米台間の海底ケーブル利用を承認 グーグルなどが敷設

2020/04/14
更新: 2020/04/14

米国の放送通信を監督する米連邦通信委員会はこのほど、米グーグルが申請していた米国と台湾を結ぶ海底ケーブルの運営開始を承認した。

司法省と国土安全保障省の文書によると、グーグルは向こう6カ月以内にアジア太平洋地域でデータ通信は最大容量に到達する可能性があるため、緊急の対応が必要であると主張していた。

グーグル、フェイスブックと中国企業の鵬博士テレコム・メディアグループ(以下、鵬博士)が出資するパシフィック・ライト・ケーブル・ネットワークPLCN)は2016年、ロサンゼルスと香港を結ぶ、全長約1万2900キロメートルの海底光ファイバーネットワークを敷設開始した。現在、海底と陸上の敷設作業はほぼ完了した。

米当局は鵬博士がプロジェクトに参加していることに警戒を抱いている。鵬博士の楊学平総裁はかつて深圳市政府の職員だった。同社は通信機器大手の華為(ファーウェイ)と提携し、北京市警察当局に市民を監視するシステムを納入していた。

また、光ファイバーネットワークが、中国共産党政権が強い影響力を持つ香港まで到達しているため、米当局は国家安全保障上の理由から同プロジェクトについて懸念を表明していた。

今年2月、グーグルとフェイスブックは、米連邦通信委員会に終点を当初の香港からフィリピンと台湾に変更する申請を行った。

ウイルス肺炎の流行が長期化している現在、米国が太平洋海底ケーブルネットワークシステムを通じて台湾に接続したことは、台湾の国際的地位と地域的重要性を高める狙いがあるとみられている。

(翻訳編集・佐渡道世)