チェコのアンドレイ・バビシュ首相は3月9日、中国はチェコ共和国の張建民大使を交代させるべきだと述べた。大使は以前、台湾関係をめぐってチェコ政府を脅迫する文書を送った。
プラハの中国大使館はチェコ大統領室に宛てた1月10日付の書簡で、チェコ上院議長が台湾を訪問すれば、中国国内のチェコ企業に経済報復すると伝えていた。
当時、台湾訪問を予定していた上院議長ヤロスラフ・クベラ氏は1月20日、心臓発作で急逝した。クベラ氏は同国ゼマン大統領に次ぐ政府高官だった。
チェコTVによると、新任の上院議長ミロス・ビストシル氏は中国大使の更迭を求める意思を示し、バビシュ首相もこれを支持していると伝えた。
報道は、「この男(張大使)はまったく不適切だ。彼が書いた手紙はまったく受け入れられない」とバビシュ首相の言葉を伝えた。
ロイター通信によると、ゼマン大統領を含むチェコの4人の政府高官が、3月10日に外交政策について議論する予定だという。ゼマン大統領のかじ取りは親中寄りとされている。
一方、プラハ市長は独自の外交態度を示している。2019年、プラハ当局はチベットへの支持を表明し、中国共産党による台湾政策「一つの中国」を受け入れられないとし、両国の外交関係は冷え切った。同年10月、北京市とプラハ市の姉妹都市協定を終了させ、今年1月には台北市とプラハ市は姉妹都市契約を正式に結んだ。
(翻訳編集・佐渡道世)
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