このほど、2人の仏教僧侶が「北京市にある古刹、龍泉寺の住職が女性出家弟子数人に対して性的暴行をした」と告発した。
名門清華大学出身で博士号を持つ告発者2人は、龍泉寺の元都監で、住職の秘書役として寺内の管理、戒律作法などを担当していた。2人は7月30日、インターネット上で95ページに及ぶ告発資料を公開した。
これによると、釈学誠住職が女性出家弟子に対して、セクハラ行為やマインドコントロールを繰り返したうえ、性的暴行に及んだ。また、住職が龍泉寺の資金を不正に流用したと訴えた。
釈学誠住職は中国仏教協会会長、全国政治協商会議(政協)常務委員、政協の民族・宗教委員会副主任を務め、中国仏教界のドンだ。同会長は過去、中国当局の弾圧方針に従い、気功グループ法輪功への誹謗中傷を繰り返していた。
龍泉寺は1日、ネット上で声明文を公表し、釈学誠住職による性的暴行について「でっち上げだ」「事実を曲げた」などと反論し、告発者が意図的に釈学誠住職を陥れようとしたとし、当局に対して調査するよう求めた。
一方、2日ネット上では、もう一人の匿名希望の告発者が、当局が有名な高僧による性的スキャンダルを隠ぺいしようとしたと非難した。「18年2月、党中央規律委員会に通報したが、当局は調査を行わないだけでなく、告発した人を脅迫し口封じをした」
釈学誠住職の公式微博(ウェイボー)アカウントでは、コメントの書き込み機能が停止された。また、ネット上では、龍泉寺に関する投稿がすべて削除された。
ネットユーザーは、当局が「釈学誠をかばっている」「党の指導を受ける和尚だから、このようなスキャンダルが出ても驚かない」などとの意見を挙げた。
中国では近年、仏法修練の場である寺院は金儲けに走り、高級車に乗り美女に囲まれている僧侶らがたびたび報じられ、市民の嫌悪感が高まっている。
(翻訳編集・張哲)
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