【大紀元日本6月8日】ガーナ当局は先週末から今週始めにかけて、違法な金採掘を行ったとして124人の中国人を一斉逮捕した。また同国入国管理局スポークスマンによると、逮捕者を強制送還する予定だという。
ガーナは、南アフリカに次ぐアフリカで第2の金の所有国。近年、金の価格が高騰している。一攫千金を狙う中国人が大量に入国し、違法な金採掘を行なっていることが国内問題になっていた。伝えられるところによると、国民の反感を買った一部の中国人が射殺されるなどの事件が起きている。
ガーナでは米国などの大手鉱山会社が操業しているが、小規模採掘については本国人のみが許可されており、外国人は技術や設備支援のみで採掘自体は許されていない。違法採掘の取り締まりを強化する当局は先月から合わせて181人の中国人を逮捕した。
中国人が作業していたとみられる鉱山が燃えている(ネット写真)
香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストによると、ガーナ在住の中国人鉱夫5万人のうち3分の2は、広西チワン族自治区(南寧市)上林県からの貧困者。違法採掘をする中国人をガーナ国民は「強盗」と敵視しており、中国人が暴行されている場面や、銃殺された遺体、中国人が作業していたとみられる鉱山が燃えている様子が写った写真などが、中国インターネットのミニブログ・微博に出回っている。また、自己防衛のために銃器で武装する中国人の姿も同時に広まっている。
中国当局は、ガーナ政府に対して不満をあらわにした。「法的執行機関は、中国市民に傷害や損害が起こる事態を避けるべきだ」と中国外務省報道官は述べている。
一方、中国インターネットでは、ガーナ当局の対応は正当だとの声が多い。「鉱夫らは中国にいれば、こんな違法な環境破壊をしても無視されて罰を受けなかっただろう。今、鉱夫たちは(ガーナ当局の対応を見て)『国家とは自分の土地を守るものだ』と知っただろう」「もし同じように外国人が不法に中国の環境を破壊したら、私達も許さないだろう。この鉱夫らの処罰は当然だ」「違法な商売をしようとして、国の保護を求めるなんて。こんなイナゴのような鉱夫に同情できない」