【大紀元日本6月7日】中国のインターネットで出回っている中国軍最新ステルス無人偵察機と見られる画像が注目を集めている。専門家は、同機は2011年にイラン東部の国境近くで行方不明になり、イラン当局に渡った米国のステルス無人偵察機「RQ-170」を元に作られたものと分析。イラン経由で中国が同機技術を盗用したものと見ている。
イタリア空軍OBでジャーナリストのデヴィッド・チェンチョッティ(David Cenciotti)氏は4日、米機に酷似した同機について「イラン政府の科学者は、すべてではないにしろRQ-170の機密情報の解読に成功した」ことを裏付けるものとの見解を、同国航空情報サイトAviationistで明らかにした。
またチェンチョッティ氏は昨年8月、中国軍事サイトChina Defense Mash Upが伝える情報として「中国人民軍や外務省、技術者からなる17人の中国人一団がイランを訪れて米偵察機を調査し、重要情報を中国へ持ち帰った」「偵察機がイランに不時着したわずか4日後には中国人技術者がイラン入りした」と述べ、イラン経由で中国当局が米国機の技術を盗用したことを示唆。同時に、これらの情報は確認が困難とも述べている。
2011年12月、イラン当局は国境近くを飛行していたRQ-170を「電子的に侵入し奪った。損傷はほとんどない」との声明を発表。すぐさま中国とロシアが、同機の調査を行えるようイラン政府へ要請した。米国オバマ大統領は軍事技術の流出を懸念し、同機の返還を求めていた。
昨年4月、イラン軍高官が国営メディアを通じ、「米軍偵察機の情報の解読に成功した」と発表した。
米ステルス機の技術盗用の疑いは、今回が初めてではない。中国が「自主開発」をうたう次世代ステルス「殲20」の技術の一部は1993年のコソボ紛争時、セルビア上空で撃墜された米軍ステルス戦闘機F117から盗用された可能性があると、当時のクロアチア軍の参謀総長の証言としてAP通信などが報じている。
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