【大紀元日本5月27日】後を絶たない中国産食品の安全問題に米政府は強い関心を示している。今月、米両院で中国から輸入された食品の安全問題について2回の公聴会が行われた。中国産食品の輸入量が10年前より3倍増、ペットフードは85倍増と米市民生活に強い影響を与えていることが背景にあるものとみられる。VOA(米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ)が報じた。
9日に上院、22日に下院でそれぞれ公聴会が開催された。「市民が口にしている、いずみ鯛の80%、りんごジュースの50%、ニンニクの30%は中国から輸入している」と公聴会を主催した民主党のブラン上院議員は話し、「この数字を市民が知れば、きっと驚くだろう」と蔓延する中国産食品の実態を指摘した。
輸入量の増加はリスクを伴うものだ。米食品医薬品局(FDA)業務監督と政策事務室のステヴェン・ソロモン(Steven M. Solomon)氏は公聴会で、「有害物質が含有する輸入品に対して、FDAが輸入規制の措置を講じている」と政府の対策を説明した。さらに、現在中国からの74品目を輸入規制しているが、うちの40品目は食品に関するものだと中国産食品の問題の深刻さが浮き彫りにされた。
具体的には、干し椎茸などの食材、アンズとリンゴのドライフルーツ、アワビ、エビなどの海産物が含まれている。これらの食品に二酸化硫黄が含まれていることがあるとされている。
しかし、検査には限界があるため、米国FDAによって抜き取り検査された輸入食品は、現在でも全輸入食品の1%しか占めていないと、同機関の関係者は語っている。
改善の兆しが見られない中国産食品問題について、ブラン議員は現在の中国の政治体制では問題解決することができないとみている。「マスコミは報道の自由がなく、司法は独立していないため、監視の役割を果たすことができない」と分析し、「現在の政治体制が中国人と中国産製品を購入する海外の人に与える危害は目に見えるほど分かりやすいものだ」と批判した。
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